2001年 7月 ~ 2001年12月
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(2001年12月27日) 【人間としての魅力】 | [▲ 先頭へ] |
今年アメリカ大リーグで活躍したイチローに関してマスコミは様々な形で紹介しています。日本経済新聞は、先週5回の特集記事を組みました。その中で、イチローの言葉として、「現状に満足してしまっては、それ以上の進歩は望めないわけだし、進歩への努力をしないことは、人間としての魅力を失ってしまう可能性がある。」が引用されていました。 私は、英語・数学を分かりやすく教えることは当然のこととして、「やればできる」と「自分で物を考える」を繰り返して生徒さんに説いています。新聞、テレビ、書物で関連する情報があれば、随時紹介していますが、このイチローの言葉は珠玉だと思います。早速冬期講習の中で中3の受験生の皆さんに紹介しました。生徒諸君はじっと耳を傾けて聞いてくれました。「人間としての魅力」という言葉は非常に説得力がありました。 生徒諸君に説教する時は、半分は自分自身にも話しています。私も人間としての魅力を失わないように、講義の分かりやすさ・面白さを追求すると共に生徒諸君の参考となる存在になるように努力するつもりです。 |
(2001年12月20日) 【尊敬する人がいない】 | [▲ 先頭へ] |
石川県の高校入試では国語で200字の課題作文が出題されます。作文では、「物を考える能力」と「自分の考えを文章にする能力」の両方が問われますから、とても大切な課題です。 サミット・ゼミでも中学生クラスでは定期的に作文練習を行っています。先日、中2クラスで、「あなたの尊敬する人」というテーマを出しました。学校ではほとんど作文練習をしていないようなので、中2クラスでは作文し易いテーマを出すようにしています。尊敬する人は簡単なテーマだと考えたのですが、中2生諸君は全く作文できませんでした。 その理由は、尊敬する人がいないからということでした。愕然としました。両親や有名なスポーツ選手について書くだろうと予想していましたが、尊敬する人は全くいないそうです。野球をしている生徒にとっての松井やイチロー、サッカーをしている生徒にとっての中田や柳沢はすごい選手ではあるが尊敬の対象ではないそうです。 私は、尊敬する人が目標でその人に少しでも近づけるように努力したいと考えてきましたが、今の中学生はそのように考えないようです。情報が氾濫して尊敬の対象を絞りにくくなったのか、自分は自分という我儘とも言える考えによるものなのか、原因はよくわかりません。尊敬する人がいないという中学生を見ていて、これで良いのかなと不安に思わざるを得ません。 |
(2001年12月13日) 【高校の英語】 | [▲ 先頭へ] |
高校生が、英語や数学等の勉強の内容が中学の時よりも格段と難しくなったと話しています。確かに、中学のレベルと高校のレベルには大きな差があります。 高校での勉強が社会に出た時にどれほど役立つかについては議論があるでしょうが、こと英語に関しては、高校での英語学習は絶対条件といえます。高校での勉強・受験勉強により英語力は磨かれ、社会に出てからの実践的な使用につながります。中学英語は英語学習の入門編で、高校英語は本格的使用のための鍛錬編といえます。 私自身の経験でも、浪人時代に英語の基礎をしっかりやったことが、その後の英語による仕事や外国人との交流につながりました。ラジオの基礎英語を聞いたことも役立ちました。英語を外国語として学習する我々にとって、やはり系統的な学習が必要でしょう。 高校生の諸君には、今の勉強がたとえ苦しくても、社会に出た時にストレートに活用できるという希望を持って英語学習に臨んで欲しいものです。入門編ではなく実戦編の英語なので、難しくても、「文句を言うな!」ということです。 |
(2001年12月06日) 【センター試験ー英語】 | [▲ 先頭へ] |
大学入試センター試験まで1ケ月半となりました。当ゼミでは先月から英語の実戦問題集に取り組んでいます。私も、毎回生徒諸君と一緒に80分間実戦問題を解いています。 自ら解くことによって、問題解答のコツを伝えていますが、何と言っても最大のポイントはボリュームでしょう。アクセント・文法・文の並び替え・長文等で構成された問題を80分で解くことは大変な作業です。長文問題のレベルはそれほど高いものではないにしても、日常的に長文に接していなければ読み進むことだけでも容易ではありません。 様々な要素から構成されたセンター試験の後には各大学の二次試験が控えています。また、近年はリスニングを課す大学も増えています。対処すべき課題は数多くあります。英語の講義内容のさらなる充実を図るために、本屋さんやインターネットで情報を収集する所以です。 |
(2001年11月29日) 【対話のために】 | [▲ 先頭へ] |
前回は子供達との対話の必要性について述べました。今回は、参考になりそうなお話しを記します。私は、中高生の皆さんに対して子供扱いはしません。一人の人間として接するように心掛けています。ですから、時間を守らなかったり、物を忘れたりしたときはかなり叱ります。 これは、私がサラリーマンだった時、アメリカやアイルランド等の取引先会社の上層部の人達に一人前に接して頂いた経験によるものです。年齢より若く見える私は、日本ではかなり損をしていました。日本の会社は、若い人の提案をなかなか受け入れないような雰囲気があるからです。しかし、外国の会社の人たちは、内容のあるプレゼンテーションをすれば正当な評価をしてくれました。彼らは、年齢よりも内容、実質を重視しました。若かった私は非常に嬉しく思ったものです。 私が、サミット・ゼミを始めた3年前、中1のクラスで、講義途中の休憩中にみんなでジュースを飲んだことがありました。炭酸がたくさん入っていたせいで、生徒さん達はげっぷをし始めました。休憩が終わってもげっぷが止まりません。止めなさいと注意すると、面白がってげっぷをしました。そこで、「先生は、皆を子供とは思っていないよ。一人の紳士だと思っているよ。紳士は、人前でげっぷはしないはずだけどな。」と言いました。生徒さんのげっぷが直ちに止まったことは言うまでもありません。 |
(2001年11月22日) 【対話】 | [▲ 先頭へ] |
11月20日の北國新聞の[みんなで考えよう 共育 興育]に、教育は「大人も子どもも本音を語り合い、考えをぶつけあう泥仕合をしなければならない。」とありました。また、「学校や家庭で、大人が子どもと本音で語り合う機会が少なくなっている」との指摘もありました。 全く同感です。私は、各テストの後、生徒さんとの個別反省会を実施しています。そこでは、テストに関することだけではなく、学校のことや家庭のことに話が及ぶこともあります。先日は、高1クラスの後、2名が残り、深夜まで勉強のことや友人のことで話しました。生徒さんにとっての相談できる大人として、両親、親戚、学校の先生が考えられますが、なかなか「対話」はできていないようです。特に、父親とは全く話さないという生徒さんも時々います。 生徒さんの目線に立って対話をすれば、本音を話してくれることがよくあります。彼らの悩みがすぐに解決できない場合でも、話ができたということで安心した表情を浮かべてくれます。私自身も、中3や高1の時、学校の先生と放課後や休日によく話をした経験があり、先生といろいろな話ができたという満足感がありました。その時の恩返しとして、今後とも生徒さんとの対話を継続していくつもりです。 |
(2001年11月15日) 【偏差値】 | [▲ 先頭へ] |
受験生は偏差値に一喜一憂します。偏差値という言葉は、世間一般であまり良い印象を持たれていません。受験戦争を煽ると考えられているからでしょう。 しかし、数ある高校、大学に入るための目安として「偏差値」は大切な役割を果たします。全受験生の中での自分の位置を知るために必要だからです。自分の成績を客観的に教えてくれるのが偏差値です。偏差値に振り回されるのではなく、偏差値により自分が置かれた現実を客観的にみつめて、自分の目標に向って努力することが必要です。偏差値を利用すれば良いのです。 因みに、あるテストで平均点をとれば偏差値が50です。統計学的には、偏差値40~60の範囲に全体の68.3%が、30~70の範囲に全体の95.4%が入ります。中3生の場合、テストの5教科合計で、平均点を基準にして、偏差値1ポイントは得点約8点になります。偏差値55は平均点プラス約40点、偏差値60は平均点プラス約80点です。 |
(2001年11月08日) 【「やればできる」 その4】 | [▲ 先頭へ] |
公立高校の入試まで丁度4ケ月になりました。前回の「塾長からの一言」でも触れましたが、4ケ月もあるのです。今回は、見事に成績を伸ばした生徒の実例をご紹介致します。 彼は、中3の夏期講習から通ってくれました。夏休み明けの模擬試験では偏差値が45.7でした。12月の模試では偏差値が50.4に上がり平均点に達しました。1月には52.2、2月の最終模試の偏差値は55.4にまで上がりました。 夏休み明けから約10ポイント、特に、12月の模試から実質2ケ月で5ポイントも上がったのです。ほとんどの受験生が勉強するこの時期にそれだけ成績を上げることは容易ではありません。教室で見せる態度・雰囲気から成績上昇は予感できましたが、本当によく頑張ったと思います。 彼は自分の目標を実現するために努力しました。勉強においては、努力は必ず報われます。全ての受験生が、現実を直視して、自分の夢・目標のために努力して欲しいと思います。 |
(2001年11月01日) 【統一テスト】 | [▲ 先頭へ] |
中3生にとって大きな試験が近づいています。今月の統一テストです。このテスト結果で私立の受験校が決まり、公立の受験校の決定にも大きな影響を及ぼします。高校受験生は誰でも緊張感を持って臨みます。 統一テストはもちろん重要ではありますが、これで全てが決まるわけではありません。私立高校の受験まで3ケ月、公立高校の受験まで4ケ月あります。この3~4ケ月を、「3~4ケ月しかない」と感じるか、「3~4ケ月もある」と感じるかで大きな違いが生まれます。あせって物事を進めても良い成果は得られません。限られた時間であっても、自分の目標を見据え、計画的に一日一日を送ることができれば大きな成果を得ることができます。 「3ケ月の大逆転」と言われることがあります。自分の経験でも、この時期から頑張って3ケ月間で驚くほど実力を伸ばした生徒がいます。勉強が遅れている中3生でも、何とかしようという気持ちで頑張れば必ず成果がでるものです。 「統一テスト」という言葉の響きに惑わされず、自分の実力を確実に伸ばすように、毎日やるべきことを一つずつこなしていって欲しいものです。 |
(2001年10月25日) 【受験生に贈る言葉】 | [▲ 先頭へ] |
未来には自分でつくり出す未来と運命がつくる未来とがある。本当の未来はその両方から成立するが、油断していると未来はすべて運命の手に委ねられてしまう。自分の未来をつくるという事は、小さな努力を積み重ね、それを信じる事である。 これからの時期は受験生のだれもが経験する苦しい時期であるが、最大の敵は自己自身である。感情的自己と理性的自己との戦いである。健康を害したり不安感に陥ったりしないように理性によって自己を導いていかなければならない。この苦しさに負けない自己をつくりあげる努力の過程こそが君の未来の糧となるのだ。 夜ふけて勉学に飽和したひととき、次の言葉を思い出してもらいたい。きっと生き生きと君を勇気づけるに違いない。 「天のまさに大任をその人に下さんとするや、必ずまずその志を苦しめ、その筋骨を労せしむ。」 以上の言葉は、私の浪人時代、もうすぐ受験が始まるという時期に河合塾の担当先生から頂いたものです。とても勇気づけられました。センター試験まで3ケ月、高校受験まで4ケ月余りのこの時期、受験生の皆さんにお贈りします。 |
(2001年10月17日) 【「おかげさまで3周年です」】 | [▲ 先頭へ] |
当ゼミは平成10年10月17日に開校しました。生徒さん達、父兄の皆さん、業者の方々のご支援のおかげで、3周年を迎えることができました。本当にありがとうございました。 今後も、19年間のビジネス経験を踏まえ、社会に出てから活躍できる人材の素地作りに精進を重ねる所存です。激動の世の中をウォッチして、活躍できる要素を研究し、「物の考え方」「人との接し方」等を、中高生の皆さんに紹介していきたいと考えています。英語・数学・国語の講義内容については、この3年間の経験を活かして、ますますの工夫でさらに充実させるつもりです。 ビジネス社会での経験を踏まえた講義に対する父兄の皆さんのご期待に沿えるように、今後も楽しく厳しいメリハリのある講義で頑張ります。どうぞよろしくお願い申し上げます。 |
(2001年10月11日) 【「もう一人のノーベル賞候補日本人」】 | [▲ 先頭へ] |
今年8月末に青色発光ダイオード(LED)の発明を巡り、開発者の中村修二さんが正当な報酬としての20億円の支払いを求める訴訟を元勤務先の日亜化学工業に対して提起しました。開発者か雇用主のいずれに発明の権利が属するかという興味深い問題はさておき、この青色LEDは20世紀中の開発は不可能とされていたそうです。現在、アメリカのカリフォルニア大学の教授である中村先生は、徳島大学を卒業後、徳島県の従業員180名の日亜化学工業という小さな会社に勤め、たった一人で研究を進めて、1993年に青色LEDを開発しました。 他人の論文を読んでいては新しい発見はないと考えた中村教授は、実験装置を自ら改良し、実験結果の意味を深く考えながら、数々の失敗を乗り越え、ついに偉大な開発に成功します。中小企業の研究員として、開発の過程では、「コンチクショー」という思いをしたこともあったそうです。教授は、その著書の中で、徹底して考えることと最後までやり抜く粘りの大切さを強調されています。 サミット・ゼミの二つのキーワードは「やればできる」と「自分で物を考える」です。現代の中高生は、甘やかされて育てられたためなのか、物を考えることが苦手です。作文を書かせてみると、最初は全く書けません。しかし、考えることを継続して実践させると、見事な作文を書くようになります。社会に出た時に自分で判断することが大切であることを鑑みて、私は、今後とも、生徒に自分で考えることを求め続けるつもりです。 |
(2001年10月03日) 【「文系・理系の選択」】 | [▲ 先頭へ] |
高校2年からクラスが文系と理系に分かれます。従って、高1生はこの二学期中にどちらかを選択しなければなりません。私にも、この相談がよくあります。一般的には、数学の成績により選択しているようですが、疑問を感じます。数学ができるから理系で、数学が苦手だから文系という図式があてはまるほど単純ではないからです。数学は論理を積み重ねる学問であり、論理的思考ができなければ、法学部や経済学部の勉強にも支障をきたすことは明らかです。 当たり前のことですが、将来何になりたいのかを考えて欲しいと思います。将来はこんな仕事をやりたい、その為には大学でこんな勉強が必要だ、その為に文系あるいは理系を選択するというように考えてほしいのです。 しかしながら、高校生には職業選択に関する情報がほとんど与えられていません。これはかなり大きな問題です。自分自身の経験でも、高校時代にそのような情報はほとんどありませんでした。もし、高校時代に、半導体の権威である西澤潤一教授の業績を知っていれば、違う道を進んだかもしれません。 何故、高校は、職業選択に関する情報を高校生に提供しないのでしょうか。様々な分野の第一線で活躍している社会人を呼んで、話を聞くというような機会を設けることはそれほど難しいことではありません。私が、高校生に、それぞれの学部で勉強すればこんな道があるというような話をすると、彼らは目を輝かせて聞きます。高校でも、このような話をして、高校生に自分のなりたい職業を考えさせる機会を是非作るべきだと考えます。 |
(2001年09月28日) 【何故勉強するか その2】 | [▲ 先頭へ] |
レベルの高い高校や大学に進学することは、子供達がより良い環境で学生生活を送るためにも重要です。それは、以前にも記したように、努力を重ねた生徒達がそのような高校や大学に進むからです。 高校や大学で周りにいる友人達が、努力のできる人達か、あるいは怠け癖のある人達かは大きな違いです。当然のことながら、頑張ることの大切さを知り、実際に頑張ってきた人達と一緒にいれば、切磋琢磨が生じて、相乗効果で学力がより伸びることが可能です。逆に、怠け癖のある人達と一緒になれば、努力することを放棄してしまい、自分の才能を伸ばすことはできなくなります。 勉強においてでも、スポーツにおいてでも、地道な努力がなければ大成できません。努力のできる生徒達が集まる環境を求めて、レベルの高い高校や大学に進むことが大切です。 |
(2001年09月20日) 【何故勉強するか その1】 | [▲ 先頭へ] |
子ども達は、保護者の方から、良い高校に入り、良い大学に進み、良い会社に入るために勉強しなさいとよく言われます。しかし、漠然とした話は説得力がありません。私は、できるだけ具体的に話すようにしています。 良い会社とは、給料が高いだけではなく、能力が発揮できて働きやすい会社だと思います。「働きやすい」の要素として、自由に物が言えるか否かが挙げられます。自分の意見を自由に言える環境があれば、その組織は風通しが良く活力が出てきます。様々なアイデアが生まれ、やる気が芽生え業績が向上し、給料の上昇につながるでしょう。良くない会社では、朝令暮改があり、感情的な指示が出され、「カラスの頭は白い」という上司がいるものです。このような会社では我慢が強要されストレスが溜まるでしょう。 良い会社には、当然のことながら就職希望者が数多く集まります。その中で選ばれるためには、然るべき大学に進んでおくことが必要です。会社の人事担当者が就職希望者全員の能力を個別に見極めることは不可能であり、大学のレベルで一般的能力を推定せざるを得ないからです。例外はあるでしょうが、受験勉強もまともにできないようでは、社会に出てからの課題を乗り越えることは難しいと言えるでしょう。 |
(2001年09月13日) 【「二十歳過ぎればただの人」】 | [▲ 先頭へ] |
学習塾を始めて以来、「やればできる」の信念を持ち続けています。頭がいいから泉丘高校や二水高校に入るのではなく、努力するから入れるのです。私自身の経験でも、一生懸命に頑張ったので東大に入れたのです。 ところが、学校での成績が優秀であったからといって社会に出てから大活躍するわけではありません。「二十歳過ぎればただの人」とはそのような状況を指摘しています。真面目に努力すれば良い高校・良い大学に入れますが、そのことと社会での大成は直接的な関連はありません。 社会に出てから活躍するための重要な要件の一つとして創造性が挙げられます。創造性は、前回の「一言」で取り上げた課題達成能力につながります。創造力を養うためには、感性を磨くことと基礎学力の習得が必要です。感性を磨く方法については一概には言えませんが、様々な経験をすることが大切でしょう。音楽や絵画の芸術、スポーツ、野外活動等で、主体的に取り組むことが感性の涵養につながると思います。 サミット・ゼミでは、学校の教科書の習得だけではなく、いかに創造力を養うかに配慮しています。その一端が「自分で考えること」の奨励であり、「よく学びよく遊ぶ」を説く所以です。 |
(2001年09月06日) 【課題達成能力】 | [▲ 先頭へ] |
大学を卒業して日産自動車に入社した年に、1週間の新人研修がありました。社会人としての訓練を受けたのですが、「課題達成能力」と「集団維持能力」が大切であると教えられたことが印象に残っています。 私の約20年のサラリーマン時代を振り返ると、この二つの能力の重要性を実感します。景気の悪くなった今の日本においては、特に「課題達成能力」が求められています。この能力には二つの要素があります。一つは何が課題・問題であるかを見極めること、もう一つはその課題・問題に対して解決策を提案することです。 学校時代の成績が良かったことでこの能力が習得されるわけではありません。自分で考えること、そして創造性が要求されます。私が塾の講義の中で、「自分で考えなさい。」と繰り返す所以です。様々な問題に主体的に取り組み、自ら考えて解答を引き出すプロセスが重要です。 |
(2001年08月30日) 【目標を持ち、逃げないこと】 | [▲ 先頭へ] |
もうすぐ2学期が始まります。高3・中3の受験生の皆さんにとって大切な時期が続きます。時間的に余裕のあった夏休みと違い、学校の授業と受験勉強を並行させなければなりません。 私は、受験生に対して、各自の目標を意識させ、自分の課題から逃げないように激励しています。受験生は誰でも辛いものですが、自分の目標を見据えて、来春までの長い期間を頑張りとおすことができれば、この経験は社会に出た時に必ず活きるはずです。 それは、目標を持つこと、継続すること、そして自分をコントロールすることの大切さを経験できるからです。長い人生において、自分のために勝負する時期は多くはありません。受験生の皆さんがそれぞれの目標を達成するために、最大限のサポートで応援していきます。 |
(2001年08月28日) 【「やればできる」 その3】 | [▲ 先頭へ] |
昨日、宿題のプリントを忘れてきた中3生がいました。彼は、つい先日も忘れてきました。また、彼を始め、宿題を忘れがちの生徒達は、宿題の答え合わせのためにプリントをバッグから机の上に出す際に、手間取って時間がかかることがよくあります。彼らの成績は芳しくありません。 宿題をよく忘れるとかバッグの中が整理されていないとかは、一つの習慣になっているように感じます。そして、彼らは、前回の「一言」で指摘したように、話を理解することができない傾向を示します。 これらの原因は先天的なものではないと思います。今までの、幼稚園・小学校での過ごし方や家庭での躾が原因でしょう。どうすれば直すことができるかは難しい問題です。ポイントは本人の自覚と努力ですが、私がどれだけ彼らを矯正できるかは?です。彼らを傷つけずに自覚を促す強烈な言葉も使っていますが、効果は薄いようです。 |
(2001年08月20日) 【「やればできる」 その2】 | [▲ 先頭へ] |
勉強の基本は、授業をしっかり聞いて、試験前の勉強をきちっとすることです。これらができれば、試験で必ず好成績をとることができます。5教科で400点を越える生徒さんは、先生の話を理解しようと努め、各教科の試験勉強で手を抜くことはしません。 しかし、しっかり話を聞けない生徒さんがいます。英語の講義で大切なポイントを話して、すぐに簡単な確認の問題をさせてもできないのです。私は、大切なポイントのところは、生徒に赤ペンや蛍光ペンでマークさせています。彼らは、私が大切だと強調する個所をチェックしています。ところが頭に入っていないのです。そして、その現象が繰り返されるのです。 何故でしょう。乾いたスポンジが水を吸収するように理解してくれる生徒さんもいるのに、私の説明は彼らの耳を素通りします。集中力の問題であるのか、ひとの話を理解しながら聞くことができないという習慣・躾の問題であるのかよくわかりません。この問題の本質を見極めるため、生徒さんを観察しながら今日も講義に当たります。 |
(2001年08月13日) 【「やればできる」 その1】 | [▲ 先頭へ] |
私は、誰にとっても勉強は「やればできる」と信じています。『サミット・ゼミの特徴』に記した「為せば成る。為さねば成らぬ何事も。成らぬは人の為さぬなりけり。」という上杉鷹山の言葉は、ビジネスの世界だけではなく勉強においても当てはまります。 人間の大脳の細胞の数は、誰でも140億個だそうです。天才と言われている人がそのうちの何パーセントを使っているかについて、三つの説があります。16%、10%、3%の三つです。一番多い16%の説でも1/6です。要するに、天才でも僅かしか頭をつかっていないのです。従って、脳細胞を活性化させれば、誰でも成績を伸ばすことができます。 私は、生徒さんに英語・数学・国語を講義していますが、彼らのやる気を引き出すことが最大の仕事だと考えています。 この「やればできる」のテーマについては、今後、自分の意見、感想、疑問点を記していくつもりです。このホームページをご覧になられている方のご意見も是非お聞かせ下さい。(「アンケート」または「お問い合わせ」のページからEメールが可能です。) |
(2001年08月06日) 【「遠い空の向こうに」】 | [▲ 先頭へ] |
昨日の日曜日は久し振りの完全休養日で、「遠い空の向こうに」という洋画ビデオを見ました。1957年の旧ソ連のスプートニク打上に感動したアメリカの高校生4名が自力でロケット製作に取り組むという実話をもとにした映画でした。高校生達が、多くの人の協力をえながら困難を乗り越えてロケットを打ち上げる物語で感動しました。4名の内1名はNASAのスタッフだそうです。 高校の若い女性教師のライリー先生が、叱咤激励して彼らの夢の実現に協力します。そして、貧しい彼らが大学に進学するきっかけを作ります。 現代の子供達は夢を持たなくなったと言われます。しかし、夢を持ち、その実現に努力することは素晴らしいことです。私も、単に勉強を教えるだけではなく、ライリー先生のように、中高生の夢の実現に協力できるような形で彼らに接していきたいと思っています。 |
(2001年08月02日) 【頑張れ、受験生!】 | [▲ 先頭へ] |
夏休みに入り2週間になりました。当ゼミでは、中3クラスは密度の濃い夏期講習を実施して、生徒の皆さんも先生(私)も頑張っています。 昨日、ある中3生が「夏休みは面白くない。」と言いました。受験生ですから仕方ありません。楽をしていて良いことがあるはずがありません。「待てば海路の日和有り。」は、努力を続ける人にあてはまる言葉です。「人事を尽くして、天命を待て。」です。 昨年、夏休みの前後の模試で、偏差値を8ポイント(5教科の点数で約70点)伸ばした中3生がいました。彼は真剣に勉強に取り組んでいました。勉強においては、努力は必ず成果につながります。誰のためでもありません、自分のために頑張るのです。受験生の皆さん、輝かしい未来を自分で切り拓いて下さい。 |
(2001年07月29日) 【「今月もよろしくお願いします」】 | [▲ 先頭へ] |
私の塾では、月謝は月謝袋で頂いています。ほとんどの生徒さんは、「先生、これ」と言うか、黙って月謝袋を渡します。そんな中で、今年高校に合格した男子の生徒さんは、「先生、今月もよろしくお願いします。」と言って袋を渡してくれました。最初はびっくりしましたが、その後も毎月その言葉を言ってくれました。 ある時、彼のお母さんにそのことを伝えました。お母さんは、「月謝袋を先生に渡す時、何か一言言いなさいと言っています。あの子がそうしているのですか。」とうれしそうに話されました。 彼は、親の話を受け自分で考えて、その言葉を言ってくれたのです。なかなかできないことだと思います。彼の素晴らしい面に触れ、親の躾を改めて感じたエピソードです。 |
(2001年07月24日) 【自覚を持って頑張ります!】 | [▲ 先頭へ] |
7月8日の新聞チラシで募集した高1生・中2生が何人か入塾し、サミット・ゼミの塾生がのべで100名を越えました。もうすぐ丸三年を迎える私ですが、多くの方々からご支持を頂き、心より感謝致しております。多くの生徒さんの人生に何らかの形で影響を及ぼしているという立場に身が引き締まる思いです。 これからも、少人数制の原則を貫き、中高生の皆さんとの心の交流を持ちつつ、彼らの学力向上を導くとともに、彼らの積極的な生き方へのアドバイスを続けていくつもりです。キーワードは、「やればできる」「自分で物を考える」「自分をコントロールする」です。 自己研鑽を続け、謙虚さと明るさを忘れることなく頑張っていく所存ですので、どうぞよろしくお願い申し上げます。 |
(2001年07月23日) 【患者の話が理解できない医師?】 | [▲ 先頭へ] |
先日、あるグループで話をしていた時にボランティアが話題に上りました。その中に、もうすぐ医者になる人達に対して、患者の役を演じるというボランティアをしているご婦人がいらっしゃいました。 私は、その方に何故そういうボランティアがあるのか尋ねました。答えを聞いて驚愕しました。医者になる人達の中には、他人とコミュニケーションがとれない人がいて、そのための練習だそうです。成績が優秀で医学部に入り、医師国家試験も合格したけれども、他人と話ができない人がいるとのことでした。健康や命を預かるお医者さんが患者とコミュニケートできない! 世も末だと落胆しました。 いくら勉強ができても、他人とコミュニケーションがとれない、他人の気持ちが理解できないというのでは、何のための「成績優秀」でしょうか。努力をせずに成績が伸びない子達がいる一方で、勉強ができても他人とコミュニケートできない子達もいるのです。 「よく学び、よく遊ぶ」は難しい命題なのでしょうか。私は、今後ともこの命題に取り組んでいきます。 |
(2001年07月20日) 【「愛があるなら叱りなさい」】 | [▲ 先頭へ] |
福岡で開かれている世界水泳選手権のシンクロナイズドスイミングで日本チームが大活躍しています。その日本チームのヘッドコーチの井村雅代さんが題記のタイトルの本を出版されました。 その本の中に、「まず自分が何をするべきか、明確に知ることです。そして可能性を信じ、最大限の努力をすれば、きっと目標は達成できるのです。実は向上しようと願う人にとって最も手ごわい敵は、自分で限界を決めてしまおうとするもう一人の自分です。だからこそ、私は叱るのです。」とあります。 私は、勉強においても全くその通りだと思います。具体的な目標を決めて正しい努力を重ねれば必ず達成できます。高3や中3の受験生の中には、もう自分はダメだと逃げ腰の生徒さんもいます。何とかするんだという強い気持ちで乗り切ることができれば、この経験は将来への大きな財産になります。時には叱ることも必要でしょう。生徒の皆さん、覚悟して下さい。(本当は叱りたくないのですよ・・・) |
(2001年07月16日) 【夏休みに苦手科目・分野の克服を!】 | [▲ 先頭へ] |
もうすぐ夏休みです。受験生にとって、夏休みはとても大切な期間です。夏休みが始まる前に、自らの課題を設定し、それを解決するような計画を作った上で、休みに臨んで欲しいものです。 大学受験の場合、勉強の成果は6ケ月後に表れると言われます。センター試験までは丁度半年ですから、この夏休みの頑張りがそのままセンター試験の成績につながることになります。気が抜けません。 高校受験の場合は、大学受験生に比べて切迫感はありませんが、不得意科目や不得意分野を克服できる最後のチャンスです。昨年の中3生で、夏休みに一次関数を克服し、秋からの模擬試験に自信を持って臨んだ生徒がいました。今春、志望校に合格したことは言うまでもありません。 |
(2001年07月12日) 【数学ができることの功罪】 | [▲ 先頭へ] |
数学の成績だけが良い生徒さんが時々います。数学ができることは論理的な思考ができることにつながりますから、とても素晴らしいことです。数学的センスのある人にとっては比較的簡単に好成績が取れます。問題はここからです。 数学ができる生徒さんの中には、努力をすることなく安易にその他の科目に臨む人がいます。彼らは暗記の努力を怠ります。自分では、それなりに勉強しているつもりでも、良い成績を残せません。また、そんな生徒さんは、勉強に対する姿勢が甘いので、得意な数学でもケアレスミスを連発してしまいます。 彼らを見ていると、もったいないと思います。せっかくの才能が活かされていません。彼らには、努力の大切さを繰り返し説きますが、なかなかわかってもらえません。塾長が苦労している点の一つです。 |
(2001年07月09日) 【英文法は完璧に!】 | [▲ 先頭へ] |
先週の羽咋・高2クラス(ハイレベル)で、TOEICの模擬問題に挑戦してもらいました。実際のテストと同じレベルで時間を半分にした内容でした。リスニングのスピードや圧倒的な問題量で、ほとんど「いじめ」のような状態で、可哀想に感じました。(ついこのように感じてしまうという、鬼になりきれないところが、私の今後の課題です。) TOEICについての感想を聞いたところ、ある生徒さんが「文法が完璧じゃなければ対抗できない。」と話しました。全くその通りです。TOEICでも大学入試でも、英語は最終的には単語力の勝負になるでしょうが、その前提として文法は完璧にしておくことが必要です。 英文法をしっかり学習する機会は高1の授業を除けばほとんどありません。高1生は今年度の文法の授業を大切に、高2・高3生は自信のない分野をキチッと復習して欲しいものです。英文法がマスターされていれば、将来、外国人と話したり、英語の仕事をする時に自信を持って臨めます。 |
(2001年07月08日) 【1学期の「4」が2学期に「8」に】 | [▲ 先頭へ] |
本日(7月8日)、金沢で新聞チラシを入れました。このホームページができたことをお知らせすることと生徒募集(中2・高1)が目的です。このチラシの中で、英語の成績が、1学期の「4」が2学期に「8」になった中3生の例を紹介しました。 彼は、一昨年の夏期講習から通ってくれました。夏期講習の間、私は、彼の英語の基礎がぐらついている、はっきり言って「やばい」と感じていました。しかし、見事に克服してくれました。具体的には、1学期の期末テストは50点でしたが、2学期には、中間テストが89点、期末テストが92点でした。2学期の通知簿渡しの時、担任の先生とお母さんが驚いていたそうです。 私は、浪人時代に成績を大きく伸ばし、大学に合格した時、「人間、やればできるんだ。」と思いました。このことを生徒さんに伝え、身をもって感じてもらうことが、サミット・ゼミ運営の基本的方針の一つです。上述の彼が、見事な英語の成績をとった時に見せてくれた、はにかんだ表情は私の脳裏にはっきり残っています。 |
(2001年07月07日) 【ホームページ完成に際して】 | [▲ 先頭へ] |
念願でしたサミット・ゼミのホームページが出来上がりました。ここでは、日頃の講義の中で感じることを、随時語っていきたいと思っております。「今時の中高生」がメインテーマです。どうぞお楽しみに! |