2005年 7月 ~ 2005年12月 - サミット・ゼミ | 少人数制の学習塾

サミット・ゼミ
Summit Seminar

2005年 7月 ~ 2005年12月

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(2005年 7月 ~ 2005年12月)


(2005年12月29日) 【after seven years その5】[▲ 先頭へ]
前回の本ページで、英文構造の分析力すなわちSVOCMの把握が英語マスターの基本であることを述べました。これは記述式問題で出題される英文和訳ができるか否かに直結します。ここで問題になるのが意訳か直訳かです。
私は、高校生の皆さんに、英文構造に忠実な日本語訳すなわち直訳をしなさいと話しています。多少不自然な日本語になっても英文構造を優先させるべきだと考えています。もちろん、余りに不自然であれば修正は必要です。
当然のことながら英語は言語であり、我々日本人と外国の人々とのコミュニケーションをとるための手段です。ですから意思が伝われば良いのであり、その意味からは英文の意味やニュアンスをくみとった意訳の方が良いように思われます。しかし、英語を習う初めの段階から意訳の癖がついてしまうと、並んでいる英単語から文の内容を勝手に思い込んでしまうことがあります。
英語がかなりのレベルに到達すれば自然な日本語になるよう意訳すべきですが、英語をコミュニケーション「手段」にするための学習の「目的」として勉強している段階ではやはり直訳を原則にして英文を見抜く目を養うべきだと思います。
2005年も残り二日です。今回が本年の「塾長からの一言」納めです。本年もご愛読ありがとうございました。来年も毎週木曜日に一話ずつ書き綴りたいと考えていますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。皆様、どうぞ良い年をお迎え下さい。

(2005年12月22日) 【after seven years その4】[▲ 先頭へ]
高校生の授業をする中でつくづく思うことは英語はSVOCMという文の構造を見抜くことが基本中の基本ということです。(S:主語、V:動詞、O:目的語、C:補語、M:修飾語)大学入試2次試験で試される精読には英文構造の分析力が不可欠ですし、英作文はSVOCMの理解なくしては不可能です。また、大学入試センター試験に必要な速読は、英文構造を見抜く力が前提で、構文がわかれば英文をどんどん早く読むことが可能になります。
大手予備校で1年間浪人して今年の春に難関大学に合格した元生徒さんから、彼が1年間使った英語の教材一式をもらいました。その英文解釈の教科書の冒頭には、彼の手書きで、名詞の働きをするもの、形容詞の働きをするもの、副詞の働きをするものを、それぞれ別の種類のカッコでまとめるとの記載がありました。こうすることによって英文のSVOCMが分かり易くなります。
英文構造を見抜く練習は、学校の教科書の勉強が基本です。本屋さんには数多い英文解釈の参考書が並んでいます。もちろんそれらの参考書は有用ですが、何と言っても教科書の勉強が重要です。教科書を徹底的にマスターすれば参考書は必要ありません。サミット・ゼミの高校クラスでは、各高校の中間・期末テストの時は、高校別にリーダー教科書の試験範囲を復習していますが、それはこの考えによるものです。なお、生徒諸君がどれだけ教科書の英文を理解しているかをチェックすることで、全国模試での彼らの成績を予想できます。
英文構造を見抜くためには文法の知識が絶対条件です。高校1年の時に勉強する文法をきっちりマスターしなければなりません。文法力なくしてSVOCMの分析は不可能です。高校2年生諸君はそろそろ大学受験勉強を意識すべきですが、文法が甘い人は、先ず文法を固めるべきです。

(2005年12月15日) 【after seven years その3】[▲ 先頭へ]
昔から「読み・書き・ソロバン」と言います。今は英語の勉強が必要なので、「読み・書き・ソロバン・英語」となります。これが勉強の基本ですが、「暗記する努力」も基本の一つとして考えられます。
「読む」は読解力で、全ての科目の基本となります。読解力のポイントは「素直さ」と「考える力」と私は考えています。読解力は筆者の伝えたい内容を素直に読み取る力です。この過程で考える力が必要になります。なお、国語のテストにおいて漢字の読み書きと文法は確実に点数を取らなければなりません。古文・漢文は英語と同じように文法と単語がポイントです。
「書き」については、学校でなかなか練習する機会がないようです。しかし、石川県では公立高校の国語の入試問題で200字程度の作文が出題されてきました。そして次の入試からはほとんどの高校で小論文が課されます。作文にしても小論文にしても多くの生徒諸君が嫌がりますが、ものを「考える力」と自分の考えを文章にする力が試されるとても重要な課題です。
「ソロバン」は数学で、計算力と応用問題を「考える力」から成り立ちます。計算力は数学の絶対的基本で、小学校の時から鍛えられているはずですが、ケアレスミスが目立ちます。高校入試や模擬試験の数学1番の問題は簡単な計算問題ですが、点数の取りこぼしが散見され、数学の低得点そして合計点の不振につながります。ケアレスミスの多い生徒さんは途中式を書かない傾向があります。数学における「考える力」については2週間前の本欄「after seven years その2」の通りです。
なお、試験において数学は非常に恐い科目です。一問の配点が高く、大問の中の小問は連動している場合が多いので、ちょっとした勘違いで大きく点数を落とします。方程式の文章問題に時間をとられて他の問題の時間がなくなる失敗もよく見られます。数学を無難に乗り切ることは合格のための絶対条件です。
「英語」の重要性は言うまでもありません。将来、社会で活躍するために英語に強くなることは当然の条件です。また、英語は数学と違って、ある一定のレベルに達するとテストで失敗することはほとんどなくなる確実性の高い科目です。英語については今後、高校英語と中学英語に分けて自分の意見を述べていきたいと思っています。

(2005年12月08日) 【教育を問う その18】[▲ 先頭へ]
進路のことで深刻に悩んでいる高3生がいます。その生徒さんは夏休みを過ぎた頃、ある難関私立大学を第一志望にして、その後その私立大学の受験科目に絞って勉強してきました。しかし、学校の先生がどうしても国公立大学を受験しなさいと指導されているそうです。
国公立大学に進むか私立大学に進むかは、学校の先生が決めるべきことではありません。生徒さん本人が、家族と相談し、学校の先生のアドバイスを受けながら決定すべきことは当然のことではないでしょうか。
受験界で有名な和田秀樹さんの本「新受験勉強入門 合格ガイダンス」には「一発大逆転をねらうなら、早めに私立専願を決意しろ!」という項目があります。どうしても国公立大学を受験させる先生方は、このタイトルをどのように考えるのでしょうか。
別の進学校でも同じような生徒さんがいました。(2002年6月20日付け本ページ「教育を問う その7」)この生徒さんは、先生の強引さに腹を立て、学校にあった赤本をごっそりと家に持ち帰って密かな反抗を試みました。誰でも受験の時は気持ちのコントロールは難しいものですから、この生徒さんの気持ちはよくわかります。
高校の先生の評価は国公立大学に何人合格させたかによるそうですが、どれだけ生徒の皆さんの将来に役立つアドバイスができたかが大切です。もちろん、これは数値的評価が難しく実際的ではないかもしれません。しかし、少なくとも国公立大学合格実績だけでは歪みが生じますから、然るべき私立大学の合格実績も考慮すべきだと思います。また、大学進学ではなく何かの特殊な才能を伸ばすような進路もあります。

(2005年12月01日) 【after seven years その2】[▲ 先頭へ]
以前、中3の秋から通ってくれた生徒さんがいました。彼は小学校高学年の頃、公文式の教室に通って、石川県でもかなり上位の成績を修めたそうです。確かに計算力は抜群でしたが、中2、中3の数学の応用問題がなかなか解けませんでした。その原因は「考えること」の欠落でした。
2002年のノーベル物理学賞を受賞された小柴昌俊先生は「受動的認識能力(学校で覚える知識)と能動的認識能力(実社会で必要とされる自分で考えること)の掛け算で、人間の総合的な能力が決まるように思う。」と話されています。(2003年3月27日付け本欄)小柴先生は本格的に考える力を育てるのは大学からとされていますが、中高生の時に考える習慣のない人は大学でも考えることはできません。
考えることが要求される主な科目は数学です。中学校で習う数学を見渡してみると、考えることが必要な分野は、先ず中1の方程式の文章問題です。中2になると連立方程式の文章問題があり、1次関数、そして合同・平行四辺形の証明があります。中3では様々な分野で考えなければなりません。私は、中学数学における3大分野を、文章問題(方程式・連立方程式・2次方程式)、関数(比例・反比例・1次関数・2次関数)、証明(合同・平行四辺形・相似)と考えています。
考える力は、ノーベル賞級の独創的発明のために必要なだけではありません。世の中に出ると、日常的に考える力、思考力が試されます。それぞれの課題に対する教科書がありませんから、アイデアや構想力の勝負になります。アイデアや構想が出せるか否かは考える力によります。

(2005年11月24日) 【after seven years その1】[▲ 先頭へ]
先月サミット・ゼミを開校して7周年になりました。この間200人を越える中高生の皆さんと接してきて、いろいろ感じることがありました。それらを少しずつ述べていきたいと思います。
先ずは勉強に対する態度、姿勢についてです。私はゼミを始めた初年度に、以前の「塾長からの一言」(2002年5月23日付け)で紹介しましたT君に出会いました。彼は中3の夏休みから猛烈に伸びた生徒さんで、私は、誰でも順調に伸びるのではないかと思いました。今年度も夏休みから一緒に勉強を始めて大いに成績を伸ばして、学校の先生に「どうしたの?」と言われた中3生がいます。
しかし、残念ながら、彼らのような生徒さんは多くはないかもしれません。最近は、勉強に対する姿勢は、中学校に入る前の小学校高学年の頃に決められるのではないかと感じています。当ゼミは中2クラスからの設定ですが、中2クラスの生徒さんの中には毎年なかなか勉強に集中できない人がいるからです。そして、それは中3でも続く傾向があります。
私は、どこにも負けないようなわかり易い授業内容にすることは当然のこととして、いかに生徒の皆さんのモチベーションを高めるか、彼らのやる気を引き出すかが一番大切な仕事だと思っています。ですから、努力することの大切さ、目標を持つことの大切さ等、新聞、雑誌、テレビ等から得た参考となる話を教室で紹介します。自分自身の社会人経験の話もします。
この話を聞いてモチベーションを高めてくれる生徒さんが多いのですが、残念ながら、そうではない人達もいます。彼らはなかなか5教科揃えて勉強できません。自分が好きな科目とか気が向いた科目とかは勉強しますが、5教科揃えることはできません。これは習慣の問題ではないかと思うのです。小学校高学年の頃までに勉強に対する習慣がある程度決まってしまうように思います。
では、T君や上記の中3の生徒さんが何故伸びたかについては、両君に共通するものとして基本的な計算力と「考える力」がありました。基本的な計算力と「考える力」があれば、勉強のコツを伝えれば伸びてくれます。小学校から中1にかけて計算力がついていなかったり、考えることを実践していなかったりすると学力の伸びは非常に難しいようです。
当ゼミは少人数制のため、中高生全体の真の姿を正確には把握していない可能性もあります。そのため私の意見にも誤っている点があるかもしれません。このページを読んで頂いている皆様からのご意見を頂ければありがたいです。どうぞよろしくお願い申し上げます。

(2005年11月17日) 【先生の一言のTPO】[▲ 先頭へ]
期待通りに成績が伸びない高3生がいます。その生徒さんは潜在能力抜群で難関大学の薬学部を目指していました。夏休み前はもうすぐボーダーラインという位置で検討していましたが、秋の模試では成績が下がってきました。定期連絡でその生徒さんのお母さんと話したときに、成績伸び悩みの原因がわかりました。
その生徒さんは化粧品や製薬の会社で働きたいと思って薬学部を目指したのですが、学校の先生が、別に無理をしなくても理学部でも良いと話されたそうです。いろいろなアドバイスがあるでしょうが、受験勉強真っ最中に何故そのようなことを話されたのか私は全く理解できません。
確かに化粧品や製薬会社で働くためには薬学部ではなくても理学部の化学・生物系学科でも問題はありません。しかし、難関である薬学部を目指すのと、薬学部に比べたら合格し易い理学部を目指すのでは勉強に対する集中度が違ってきます。その生徒さんは勉強に対する緊張感が緩んでしまって、夏以降の成績の伸び悩みという結果になりました。
上記のアドバイスは時期が間違っています。薬学部を目指し続けた上でセンター試験を受け、センター試験でうまく得点できなかった場合のアドバイスであるべきだと思います。

(2005年11月10日) 【待受画面】[▲ 先頭へ]
私の携帯電話の待受画面はナイアガラの滝です。二ヶ月前に大学に合格した諸君とニューヨークへ行ってきましたが、ニューヨークから飛行機で約1時間のナイアガラの滝も見物しました。私は小さい時からアメリカへ行くならナイアガラの滝とグランドキャニオンは見たいと思っていました。グランドキャニオンは以前行ったことがあるので、念願のナイアガラでした。アメリカでは使えない携帯電話を持参して写真をたくさん撮り、その何枚かを順番に待受画面に設定しています。
ナイアガラの滝の待受画面を見る度ごとに、次の大学生諸君との旅行は何時になるかなぁ~とワクワクし、ゼミの授業にも力が入ります。高校生の皆さんに大学入試に合格するだけではなく実社会で通用する英語力をつけてもらい、その実践研修の場として3回目の海外研修旅行に行きたいと思っています。
今月、東京のある大学の大学祭を見物にいく高2生がいます。自分の目標をしっかり持つために希望する大学を見物することは大変に有意義で、私も大賛成です。彼女にはその大学の様々なポイントを携帯で撮影するようにアドバイスするつもりです。その大学のショットを待受画面に設定すれば、これからの受験勉強の励みになることでしょう。

(2005年11月03日) 【教育を問う その17】[▲ 先頭へ]
文部科学省の国立教育政策研究所が、中学3年生の英語スピーキング能力を今月から全国千人を対象に調査します。(10月30日付け日経新聞)同研究所は「指導要領で重視されるようになった、話すことで自分の考えを発信する能力がどの程度見に付いているか確かめたい」そうです。
「お役所仕事」だなと思いました。「話すことで自分の考えを発信する能力」とは単なる理想です。目標としては大変素晴らしいのですが、その能力を伸ばすために学校の現場で日常の努力がどれほどなされているのでしょうか?
サミット・ゼミでは中間・期末テストの前は約2週間英語の教科書を徹底的に復習しています。中学生の皆さんには1文毎に英文を読んで日本語に訳してもらいますが、英語をうまく読める生徒さんは極少数です。一語一語細切れに読んで、お経のように聞こえる場合もあります。学校ではCDを使っているはずなのに、実態は情けないものです。指導要領で話す能力を重視したとは言っても、実際の教科書における英会話の部分は単なるオマケのような取り扱いです。文部科学省の意図と学校の現場との間には大きな開きがあります。
本当に話す能力を伸ばそうと思えば方法はあります。少なくとも教科書の英文は英語らしいイントネーションで読む練習をするべきです。英会話能力の向上には、効果的なプログラムを作ってALTの人たちに協力してもらえば良いと思います。現状の指導要領は絵に描いた餅でしかありません。

(2005年10月27日) 【クラス会 その2】[▲ 先頭へ]
先週の金曜日に大学時代のクラス会に出席しました。全くクラス会を開いていないクラスもありますが、私のクラスは毎年開催しています。1年に2回開くという異常?な時期もありましたが、数年前から毎年1回になりました。私は2年振りの出席で、前回と同じように、出席した友人達の近況報告の際、「中高生に望むこと」を付け加えてもらいました。
自分の好奇心を大切にして欲しいという意見がありました。確かに自分の好きな道に進むためなら勉強しなければならないという前向きな気持ちになれます。ほとんどの友人は、テレビゲームを疑問視し、一生懸命勉強するべきだとの意見でした。ある友人は、よく学びよく学べ、集中力が大切と言いました。よく学びよく学べは私のポリシー(よく学びよく遊ぶ)と若干異なりますが、集中力の大切さはその通りです。
子供が3人いる友人が、最初の子供はいろいろ手をかけて育て、次の子供もそれなりに手をかけて育てたけど、余り手をかけなかった末っ子が一番逞しく成長したと話したのが印象的でした。普遍性がありそうな話です。また、ヨーロッパ帰りのメンバー(女性)は、日本人は大人も子供も幸せそうに見えないと指摘し、確かになぁ~と思わされました。示唆に富む話も結構出てとても有意義でした。
クラス会での話は早速授業の中で紹介しています。自分の好奇心を大切に、の話は高校生諸君が聞き入ってくれました。生徒の皆さんの参考になったとすれば、わざわざ東京に行った甲斐がありました。

(2005年10月20日) 【悩みアレコレ】[▲ 先頭へ]
生徒の皆さん、特に中学生の皆さんへの接し方についてアレコレ考えています。本当はニコニコ優しく接しながら的確な指示をして、皆さんがしっかり勉強して成績が上がり、everybody happy という状態が一番良いのですが、なかなかうまくいきません。
先ずは、勉強に対して積極的な姿勢になってもらうことですが、この点については、あの手この手を使って頑張っています。必殺殺し文句(?)もあります。勿論そう簡単に生徒の皆さんのやる気に火がつくわけではありませんが… 現在の課題の一つは、中2の皆さんが5教科揃えてきちっと勉強することです。好きな科目、気の向いた科目は勉強して然るべき点数を取れるのですが、なかなか5教科揃えて勉強することができません。
次の課題は、しっかり勉強して良い成績を取った後の気の緩みです。9月の模試で素晴らしい結果を残した後、今月初めの定期テストを完全になめてしまい成績を大きく落とした中3生がいます。また以前、9月の定期テスト(英語)で96点、一ヵ月後の実力テストが32点という中3生もいました。その生徒さんは言いました、「オレの英語は完璧だと思って、実力テストの勉強はしなかった。」
優しく言ってもなかなか生徒さんは動いてくれません。だからと言って厳しく指摘しても、萎縮してしまう人もいます。各テストの後の個別反省会や授業前後のちょっとした時間を利用して生徒さんといろいろな対話をして、彼等一人一人に相応しい対応をしようとしていますが、あれで良かったのか、もっとこうすべきだったというような反省は尽きません。
頭が痛い課題の一つは、統一テストを控えて、中3生が設問の指示を確認しなかったり、問題文を読み違えたりするミスがずっと続いていることです。こうすればいいよというアドバイスもしているのですが直りません。う~ん…

(2005年10月13日) 【英作文】[▲ 先頭へ]
英作文が苦手な高校生がたくさんいます。得意な人はほとんどいないと言った方がいいかもしれません。高校時代の私も英作は大の苦手でした。英文法がわかり単語をたくさん覚えていれば英作文が書けそうに思えますが、そんなに簡単ではありません。
前回のこの欄で紹介しました大学入試2次試験問題を掲載した本の巻頭の言葉に中に、英語表現を身につけるために暗唱用英文を覚える、という一節がありました。これは当たっていると思います。私が英作文を克服したのは、以前にも述べましたが(本年5月12日付け本欄)、河合塾の副教材であった約250例文の構文集を暗記したことが大きかったと思います。数多くの例文が頭に入っていれば、後は単語を変えるだけです。
高校クラスでは皆さんに構文集を渡して、宿題形式で毎回少しずつ覚えてきてもらっています。160例文の構文集を2回繰り返して、高3の夏休み前後から本格的な英作文練習をしていますが、例文をしっかり覚えている生徒さん達は正しい英文が書けています。
社会で活躍するためには英作文力は必須事項です。英会話の基礎的要素でもあります。大学入試のためというよりは、将来のために英語による表現力を身につけるという気持ちで勉強して欲しいです。そのように思えれば、大学入試の英作文は、難しくて面倒な問題ではなく当然通過すべき課題というように意識が変わり、構文暗記にも力が入ることでしょう。

(2005年10月06日) 【「受験生へのアドバイス」 for 高3生】[▲ 先頭へ]
高3クラスの授業(英語)はセンター試験対策と2次試験対策を交互に繰り返しています。(英作文練習は毎回)2次試験対策は2次試験の過去問への挑戦で、今年の春から始めて、センター試験レベルや難問を織り交ぜて既に10問ほど解きました。先月末からは今年の入試問題を解き始めました。
今年の入試問題に挑戦する日、私は時間を決めて実際に問題を解いてみます。問題文の読み方、設問の答え方、そして限られた時間の使い方を、具体的に高3の皆さんに解説するためです。30~40分の時間で一問解いて、その後問題文の全ての文章を細かく分析して、その日の授業に備えます。授業では、生徒さんの解答をチェックする他、問題文の全文、特に難しい構造の文を文法的に説明しながら日本語に訳します。
ほとんどの国公立大学の2次試験問題が載っている本を使っていますが、その本の巻頭に、次のような「受験生へのアドバイス」がありました。「英文を読んで文構造の正確な解析に基づく和訳を作る。和訳のほかに段落を要約する練習もしておくとよい。また英語表現を身につけるために、暗唱用英文を覚え、同時に短い英作文を書いて解答を先生にチェックしてもらう。表現力がついてきたら自由英作文に挑戦する。その解答も先生にチェックしてもらうとよい。」
このアドバイスは私が目指している授業内容そのものなので、とても救われた思いがしました。授業をより良くするために、頻繁に本屋さんにいったりインターネットで参考情報を調べたりしていますが、方向性が正しいことが確認できました。今後も授業内容をより効果的なものに進化させる努力は惜しまず、生徒さんや父兄の皆さんのご期待に応えたいと思っています。

(2005年09月29日) 【夏休みの成果】[▲ 先頭へ]
夏休み中の勉強の成果が問われた模試(中3生)の結果が戻ってきました。今回の模試は大きな意味があります。自分の志望校に合格できるか否かが大体推測できるからです。各高校の基準偏差値に達していればOKで、そのレベルに達していない場合は要注意です。
9月末から10月初旬にかけて中学により実力テストや期末テストが行われています。そしてそれらのテストが終われば中3生の皆さんは11月の統一テストが大きな目標になります。すなわちほとんどの中3生がこの時期に勉強しています。この状況において、自分の偏差値を上げることはかなり大変です。自分の勉強がそのまま偏差値上昇に連動していれば良いのですが、周りの皆が勉強していますから、そう簡単に偏差値=相対的な成績は上がりません。
「勉強しているのに成績が上がらない」という言葉を聞くのは、毎年この時期からです。今回の模試で目標の高校の基準偏差値に達していなかった人は、周りの人たち以上の努力をしなければなりません。しかし、大学入試と違って高校入試の場合は、勉強の絶対量が大きくないので、まだ間に合います。気合を入れてしっかり勉強すれば成績は必ず伸びます。
恐いのは今回成績が良かった人たちの気の緩みです。皆が勉強するこの時期に勉強の手を緩めれば、成績は急降下します。成績の良かった人たちは、その成績が安定的に取れるように、また科目間のバランスにおける課題を克服するように努力継続が必要です。

(2005年09月22日) 【英語のシャワー】[▲ 先頭へ]
ニューヨークのホテルにいた時はずっとテレビをつけていました。スポーツの番組も見ましたが、大体はCNN Headline News を見ていました。8日(木)夕方にホテルにチェックインしてから13日(火)朝にチェッアウトするまで6日間英語のシャワーを浴びていたわけです。だんだん耳が慣れてきて英語に馴染んできた頃に帰国しなければならなかったので残念でした。
ニュース番組の内容はハリケーン・カトリーナの被害に関するニュースが多かったです。同時多発テロのあった9月11日をはさんだ期間でしたから9・11に関するニュースもありました。アメリカ以外のことに関するニュースがほとんどなかったことが気になりました。ニューヨーク滞在中に見た日本関連のニュースは自民党が総選挙で圧勝したニュースだけでした。地滑り的勝利を land slide victory と伝えていて、英語も日本語も同じ表現をするんだなぁ~と思いました。
当然のことながら日本に帰国してからは日本語の世界になり、既に一週間が経過して、せっかく英語モードになった頭が元に戻ってしまいました。「英語は習うより慣れろ」と言われますが、本当にその通りです。特にリスニングは慣れが大切です。中3の高校受験生の皆さんにはNHKラジオの基礎英語を聞いてもらっていますが、高3クラスでは今後センター試験のリスニング問題対策を強化するつもりです。

(2005年09月15日) 【ニューヨーク】[▲ 先頭へ]
一昨年のロンドンに続いて、大学合格者の皆さんとニューヨークへ行ってきました。グランドゼロ、国連ビルや美術館を訪れたり、ブロードウェー・ミュージカルを見たり、ナイアガラ滝を観光したりととても有意義な旅行でした。ヤンキース戦では応援ボードを準備して松井選手を応援しました。学生の皆さんが準備した応援ボードは周りにいたニューヨーカーにも大好評で、彼らと大騒ぎの声援を送りました。
一部に海外旅行と勘違いしていた学生もいましたが、あくまでも海外研修旅行です。大学入試を目指して勉強した英語の実戦練習で、できるだけ彼らに英語を使う機会を作りました。地下鉄の切符が読取り機からはじかれた時、美術館で館内ツアーの問い合わせをする時、ミュージカルのチケットを問い合わせる時など私は後ろで控えているだけでした。また、異国の地で彼らの自主性を養うことも目的の一つで、地下鉄に乗る時、どこかの場所を探す時などできるだけ彼らに任せました。
中国人や韓国人と間違えられたり、ひどい時にはスペイン語で話しかけられたり(何で?)、完全に逆方向に歩いたり、日本人ツアー客を現地案内人と勘違いしたりと様々なことがありましたが、非常に充実した一週間でした。次の機会を楽しみに、中高生諸君の英語力を鍛えたいと思います。
なお、旅行中、彼らに大学の英語の授業について聞いてみました。難関大学といわれる大学でも英語力が伸びるような授業はしていないようです。せいぜいキープできるか否かというレベルでした。私は大学入試の時の英語力で社会に出ると考えていますが、少しレベルダウンして世の中に出るのかもしれません。これからも大学受験時に然るべきレベルに達するような授業をしていくつもりです。

(2005年09月08日) 【ヒデの英語力】[▲ 先頭へ]
サッカー日本代表の中田英寿選手が、イギリス・プレミアリーグのボルトンに移籍して、先月18日に入団会見をしました。私はテレビのスポーツニュースで記者会見の様子を見たのですが、質問は英語のみに限定して、中田選手は通訳を介さないで質問に答えていました。
中田選手がイタリアでプレーしていた時にイタリア語を非常に流暢に話すのをテレビで見て、彼の語学力に驚いたことがありましたが、今度は通訳なしに英語を話していました。熟語的な表現も使った立派な英語でした。記者会見では日本人同士も英語でやり取りしたそうです。日本人記者からは「今後も日本語は使わないのか」という質問があり、彼は「自分たちがどこにいるかを考えなければいけない」と応じたとのことです。
イギリスでの記者会見ですから記者はほとんどイギリス人です。日本人記者だからといって日本語を使えば、イギリス人記者はどんな会話がなされているのかわからず、気分が良いはずがありません。日本人記者の質問は海外で取材している記者としてはイエローカードで、上記の中田選手の言葉は国際人として素晴らしいと思います。正に「郷に入っては郷に従え」”Do in Rome as the Romans do.” です。国際ビジネスをしていた私としては、生徒さんが国際感覚を身につけられるような工夫もしたいと思っています。

(2005年09月01日) 【夏期講習・雑感】[▲ 先頭へ]
中3クラスの夏期講習が終わりました。長い夏休みが終わって、今日早速、実力テストが行われている中学もあります。普段よりも授業の時間・回数を多くして5教科全てを勉強する夏期講習を終えてホッとしています。
サミット・ゼミの数学は他の学習塾とは少し変わっているかもしれません。夏期講習では1次関数・方程式文章問題・合同の証明を集中的に問題練習します。特に1次関数は基本問題から模試や入試に出てくる応用問題まで、いくつかの問題パターンを解説しながら徹底的に練習します。夏期講習の終盤には9月の模試過去問に挑戦しましたが、さすがに1次関数の問題は大体できるようになります。方程式文章問題や証明の問題を解ければ高得点が取れますが、どれだけの数の問題を「考えながら」解いたかが問われます。模試過去問を解いた時、設問の指示の読み間違えが頻発しました。どうすれば確認ミスが防げるかという方法も教えているのですが、なかなか直らない慌て者もいます。
ショックだったのが国語の読解練習です。本文に「□をつかむようなたよりないもの」とあり、設問は「本文中の□に最も適切な漢字一字を入れ、「とらえどころのない」という意味の慣用句を作りなさい。」でした。(正解は「雲」)10人の中3生の内、正解者はゼロ。「空」の解答(かなりオシイ!)が半分、「足」が3人。(足をつかんでどうするんだ!) 国語の読解練習で繰り返される現象です。今の子供達は本当に言葉を知りません。私自身は高校生までほとんど本を読んでいませんでしたが、このような問題はそれなりにできていました。国語の授業のおかげだったのかもしれません。以前もこのような問題があり、「美味しいものをたくさん食べると□が肥える。」という設問(正解は「舌」)で、「体」と答えたツワモノがいました。
いろいろなことがあった夏期講習が終わり、前期・期末テスト・実力テスト・模試があり、次の大きな目標は11月の統一テストです。

(2005年08月25日) 【特別公開授業】[▲ 先頭へ]
夏期講習の合間を縫って東進衛星予備校・人気講師による特別公開授業に参加してきました。私の高校クラスの授業に何か参考になるものがあるかもしれないと思ったからです。入場者の資格制限はなかったので問題なく会場に入れましたが、400人の参加者(約80%が高3生)のうち、私のようなオジサンは極少数(二人だけ?)で、かなり恥ずかしかったです。
大手予備校で人気講師になり今年東進に移った先生はダメな受験生の類型化から話を始めました。さぁ、やるぞと最初だけ頑張る人、勉強方法を気にばかりする人などいくつかのタイプが紹介されました。先生は、ダメ受験生の話から結局は基礎の大切さを指摘しました。とにかく、基礎、基礎、基礎だ! 中間・期末テストで満点を取り続ければどこの大学でも入れる!
基礎の大切さは普遍的です。私が浪人時代、大きな目標を目指して勉強している時には、大学入試という山の山頂までは登らなくてもよい。7合目位まで登れれば合格できると思っていました。その山は9合目過ぎまでは基礎ですから、基礎がしっかりすれば大丈夫です。参考書に小さな字で書いてあるようなことは気にしないで、予備校であろうと高校であろうと、教科書を徹底的にマスターすることが大切です。そして、それは授業を大切にすることです。
東進の公開授業の話は、今週の高校クラスで、学年別に若干の修正をしながら紹介しています。公開授業では英語の模擬授業もありました。参考になる点があったので、今後の私の授業に生かしていくつもりです。

(2005年08月18日) 【補習そして宿題】[▲ 先頭へ]
夏休みも残り2週間、高校生の皆さんは夏休み後半の補習が始まります。夏休みが始まっても7月中は補習がありました。実質的な夏休みは半月余りです。彼らは、補習で学校に行かなくても山のような宿題があるとブツブツ言っています。
一般論として、大学進学実績が落ちてくると宿題が多くなる傾向があるようです。たくさんの宿題を出せば、皆勉強して学力が上がり、進学実績が上がるという信仰があるのでしょうか。まとまった時間がとれる夏休みには、勉強でも読書でも旅行でも自分がやりたいテーマがあると思いますが、高校生の皆さんは補習と宿題に追いまくられているように見えます。
夏休みの補習が必要なら、土曜日の休みは止めて週6日制に戻せば良いと思います。また、学力を上げるために宿題をたくさん出すということも疑問です。追いまくられてする宿題は真の実力につながらないでしょう。「やらされる勉強」を強いるのではなく、生徒の皆さんが「自ら進んでする勉強」に向かうようにしなければなりません。
勉強することの意味を具体的に説き、各自の豊かな将来のためには覚えることを覚え、考える習慣をつけることが不可欠な条件であることを説明し、彼らが納得することが大切です。私が中高生の頃は、勉強しなければいけないという雰囲気がありましたが、社会が豊かになるにつれ、その雰囲気は消えつつあります。だからこそ、やる気を起こさせるような工夫が必要だと思います。

(2005年08月11日) 【300時間】[▲ 先頭へ]
夏休みが丁度半分終わりました。中3の皆さんは一日8時間、夏休み6週間で合計300時間勉強するように学校から言われているそうです。サミット・ゼミ夏期講習も予定の半分が終了しました。通常の授業では英語・数学・国語作文をしていますが、夏期講習では国語読解・理科・社会も勉強しています。国語読解練習では模試の過去問を使って、問題文の読み方と設問の答え方を徹底的に解説しています。理科・社会は宿題形式の問題練習で、理科は問題の解き方を解説し、社会の解説では実社会とのつながりを話したり歴史のこぼれ話を紹介したりして中3の皆さんの興味が増すように努めています。
夏期講習の初めに、夏休みの勉強の大切さを話しました。皆さんそれぞれ志望校がありますが、夏休み終了後には、その志望校に合格できるレベルに達していることが目標です。11月の統一テストの時期からは中3生は皆が本格的に勉強に取り組みます。そうすると、全体の中での自分のポジションを上げることは容易ではなくなります。自分が勉強したとしても、他の皆が勉強しているので相対的な成績は上がりません。
夏休み後の9月の模擬試験で自分の志望校の合格ラインに到達できていれば、その後はそのレベルを維持すればよくなります。もし合格ラインに達していなければ、自分のレベルを引き上げる必要があり、他の皆の努力以上の勉強が必要という苦しい状況になります。夏を制するものは受験を制すると言われます。この夏休みの小さな努力の積み重ねが来春に花を開きます。

(2005年08月04日) 【高校数学の復習】[▲ 先頭へ]
今年度の課題だった高校数学の復習が一通り終わりました。今年4月7日付け本欄で述べた通り、ノートの最初に「毎日一題は必ず解こう!」と4月6日に書いてから7月28日まで約4ヶ月間毎日必ず問題に取り組みました。基本問題と応用問題を一日平均4問余り解いたことになります。
「毎日一題」が途切れそうになったのは、4月後半に東京へ遊びに行った時です。久し振りに会った友人達と楽しく飲んでホテルに帰ってから、アッと思い出しました。とにかく一題解こうとフラフラする頭で問題に向かいました。執念でした。
去年までは生徒さんから質問のあった分野を断片的に解いていたのですが、今回の総復習で体系的に思い出すことができました。自分の高校生時代のレベルに復活したわけではありませんが、サビはかなり落ちたと思います。
4ヶ月かけてⅠ・AとⅡ・Bを復習した後の感想は、日常的に問題に向かうと数学に対する感覚が保たれるということと、一度解いたとしても時間が経過するとその分野の問題の解法パターンを忘れがちになるということです。当たり前のことですが、これは現役生の皆さんにも参考になるはずです。
今後はセンター試験の過去問を解いたり、各大学の二次試験の過去問を解いたりして、数学の感性をキープし、生徒さんからの質問に備えるつもりです。

(2005年07月28日) 【高1クラス】[▲ 先頭へ]
今週月曜日(7/25)高1クラスがスタートしました。(金沢教室)中3の時に一緒に勉強した生徒さんも、初めてサミット・ゼミに通ってくれる生徒さんもいます。初授業では英語の重要性について話しました。ポイントは二つです。
ポイントその1は、大学入試における英語の位置付けです。大学入試において英語は鍵を握る科目であり、特に来年のセンター試験からはリスニングが加わり英語の配点が50点増えて250点満点になります。(数学・国語は200点満点のまま)数学はちょっとした計算ミスが大きな減点につながるリスクの高い科目ですが、英語は実力がほぼ正確に点数につながる確度の高い科目でもあります。ポイントその2は、社会に出てからの英語の重要性です。最近は中国経済の伸びにより中国語の必要性が高まっていますが、やはり何と言っても英語です。TOEICがこれだけビジネス社会に浸透していることからもわかります。中国と共に経済が伸びているIT大国インドの公用語は英語です。そして、社会に出てから英語を使って活躍するためには高校英語のマスターは不可欠になります。
月曜日の授業での雑談の中で、高校に入って一番大変な科目は何か聞いてみました。英語、古文という声もありましたが、数学が難しくなったという意見が共通していました。確かに、中学では1年、2年、3年と徐々に難しくなっていきますが、中3と高1の差はかなり大きなものがあります。私は、今年4月7日付けの本欄「昨年度の宿題」で述べた通り、高校数学の復習をしていますが、出来る限り生徒さんの質問に答えて彼らをサポートするつもりです。因みに、この宿題については、次回の本欄でご報告できる予定です。

(2005年07月21日) 【初めての模試-結果返却】[▲ 先頭へ]
今月上旬に行われた中3生の模擬試験の結果が戻ってきました。結果を見てほっとする人、期待した程の成績が取れずに悔しそうな表情を浮かべる人、受験した皆さんはそれぞれ真剣に個人成績表に見入っていました。
模試の結果一覧表を見たときの私の感想はいつも同じです。即ち、「実力が出る」ということです。中3生諸君は今年に入って各中学で1、2年範囲の復習を始め、既に実力テストが2回ありました。その勉強がしっかりできていた人たちは今回の模試の成績は悪くはありませんでした。ただし、学校の実力テストでそれなりの成績が取れるのに模試の成績がイマイチということが少なくありません。各分野を本当にわかっていないと模試や入試では点数を取れません。そのためには教科書だけでは足らず、学習参考書(いわゆる「厚物」)やその他の教材で補強する必要があります。(教科書の勉強だけでは不足という事態は実に嘆かわしいのですが…)
7月の模試の意義は夏休み前の時点での実力を知ることです。成績が悪かったとしても夏休みに頑張れば必ず取り戻せます。「夏を制する者は受験を制す。」という言葉もあるくらい、受験生にとって夏休みの勉強は非常に重要で、課題は苦手科目・苦手分野の克服です。模試結果が悪かった人は奮起が必要で、模試結果が良かった人は決して安心してはいけません。
今日から夏休み。自分の目標を見据えて、小さな努力を積み重ねます。”Slow and steady wins the race.” の “steady” が大切です。一つ一つの勉強を着実に!

(2005年07月14日) 【高3生反省会】[▲ 先頭へ]
先週末は高校の各学年で模擬試験がありました。1、2年の皆さんは今年度初めての模試でしたが、高3生諸君にとっては5月の記述模試、6月のマーク模試に次ぐ今年度3回目の模試でした。
今週の高3クラスでは、5月と6月の模試の結果を見ながら個別に反省会をしました。志望校に対する勉強の到達度、科目間のバランス、各科目の補強すべき分野、夏休みの学習計画等チェック・ポイントは幾つもあります。
超難関大学を狙うある高3生は弱気になっていました。週末の模試の出来が悪かったようで、「先生、だめだ~」と弱音を吐きました。私は一言、「志望校を変える?」 その生徒、「絶対嫌です。」 私、「じゃあ、勉強するしかないね。」 彼は無言でうなずきました。
志望校の合格可能性でA判定やB判定がつく人はほとんどいません。合格可能性が約50%のC判定がつけば良い方で、「D」や「E」の文字が成績表に並びます。しかし、E判定でも悲観する必要は全くありません。センター試験まで半年余りありますから、これからの頑張り次第で、夏休みの勉強が非常に重要になります。「絶対に合格する」という気持ちを強く持って、毎日の小さな努力を着実に積み重ねることから未来は開けるものです。

(2005年07月07日) 【初めての模試】[▲ 先頭へ]
次の日曜日(7/10)に石川県総合模試が予定されています。中3の皆さんにとっては初めての模擬試験です。サミット・ゼミでは今週は英語と数学の過去問を解いて問題傾向に慣れてもらっています。
いつもの学校とは異なる場所での試験なので緊張することと思いますが、その異なる雰囲気を体験することが大切です。また、夏休み前の現段階での自分の客観的な実力を把握することは、夏休み中の勉強の指針になるので、模試の意味は小さくありません。
中3クラスの雰囲気が少し変わってきました。大きな原因は先月の県体予選です。残念ながら県体予選で負けてしまって部活動から引退した中3生諸君は、予選敗退後しばらくは呆然としていたようですが、最近は気持ちを切り替えて勉強に身を入れるようになってきました。首尾よく県体予選を勝ち抜いた生徒さんの中には、部活モードから勉強モードに切り替わった友人を見て、あせりを感じている人もいます。
高校入試でも大学入試でも夏休みの勉強は実力の土台となる重要なものです。部活動を引退した諸君も、半月後の県体に出場できる諸君も、模試に挑戦して自分の実力を知り、夏休みの勉強をより効果的なものにして欲しいと思います。