生成AI - サミット・ゼミ | 少人数制の学習塾

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生成AI

金沢市と富山市で開催されていた主要7カ国(G7)教育相会合が今週月曜日(5/15)に閉幕しました。閣僚宣言では生成AIに対して「学習や指導に好機をもたらすと同時に、教育システムに課題を提示していることを認識する」と明記しました。イギリスのキーガン教育相は「生成AIを使いこなす力を伸ばすような教育と、ネガティブな面をコントロールすることの両方が大事だ」と語ったそうです。

先週の本欄を準備するに当たり、チャットGPTでいろいろ使ってみました。「どうしたら英語が話せるようになりますか」という問いに対しては、基礎的な文法や語彙を学ぶ、聴解力を鍛える、会話の練習をする、英語の環境を作る、自信を持って話すという5つのステップを答えました。完璧です! ゴルフスイングの悩みについての質問には納得できるポイントを助言してくれました。本当に便利だと思いました。

一方、ビックリしたこともありました。坂本龍馬に関する細かな質問をしたところ、龍馬を長州藩の志士と説明しました。龍馬は土佐藩出身ですから明らかな間違いです。チャットGPTを使い始めた日にこのミスを見つけました。チャットGPTは大量のデータを学習しているはずなので、このミスには驚きました。そこで、何故ミスをするのかを尋ねました。学習しているデータに、情報の正確性や完全性に欠けるものが含まれているとミスをする可能性があるという回答でした。

AIはツールとして凄まじい能力を持っています。しかし、完全無欠ではなく、上述のようにミスをすることもあります。そのようなミスに気づけるかどうかは人間にとって非常に重要です。ですから、人間は従来通り然るべき知識を持つ必要があります。最近の教育は知識の蓄積ではなく思考力、表現力を重視する傾向がありますが、AI時代においてはどのレベルの知識が必要とされるでしょうか。今後、私なりに考えてみるつもりです。