塾長からの一言 - サミット・ゼミ | 少人数制の学習塾

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塾長からの一言

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グローバル社会で必要なもの

先々週の本欄で、日本経済新聞の「ヒートアップ中学受験」という先月の連載記事について触れました。連載最終日の記事は、過熱する中学受験に背を向けて世界をめざす親子が出てきたことを紹介していました。そういう親子は、グローバル社会で必要な語学力や問題解決能力、リーダーシップを身につけるためには、海外進学が早道と考えます。

社会に出てグローバルに活躍するための条件が端的に表現されています。他にも対話力や交渉力などの要素がありますが、語学力、問題解決能力、リーダーシップは非常に大切な要素です。その記事を読みながら、学習塾として何ができるだろうかと考えました。

自分にできることは、やはり英語です。英語はサミット・ゼミのアピールポイントです。現役時代、英語は得意ではなく、早稲田大学の入試で完敗しました。英語を浪人時代に克服した経験は大きな武器になっています。このように勉強すれば絶対に英語が分かるようになるという授業をしているつもりです。東京外国語大学・英語学科の合格実績は私の自信を支えてくれています。

大学入学共通テストが要求する様々な種類の大量の英文を読む力、2次試験が要求する高度な英文読解力や小論文的な自由英作文を書く英作力は、そのまま社会で通用します。大学入試を目標にしてそれらの力を鍛えるだけでは足りないと考えています。センター試験から共通テストへの移行に伴って出題されなくなった発音・アクセントや文法・語法にも注意するつもりです。

発音・アクセントの学習は生徒の皆さんが将来、海外の人たちとコミュニケーションを取る時に必ず役立つはずです。一般的な日本人は発音・アクセントにはあまり注意していませんから、正確な発音・アクセントは評価されるでしょう。私自身の経験から断言できます。また、文法・語法の学習は将来のTOEICのような資格試験につながります。大学入試を突破するだけではなく、社会で通用する英語力を鍛えます。

先取り教育について

今年9月、星稜高校が学習塾対象に開いた入試説明会に出席しました。その時に印象に残ったのが、星稜中学の中高一貫理数コースを説明する先生の言葉でした。大学入試を見据えた6年間を送るために先取り教育を行っていると自信を持って話されました。錦丘中学でも一部先取り教育をしているようですが、石川県で大都市圏の中高一貫校と同じ先取り教育を実施しているのは星稜の中高一貫理数コースだけです。

先取り教育をして高2終了時までに高校の全課程を習得すれば高3の一年間を大学入試対策に費やせます。大学受験において有利になるでしょう。しかし、絶対に先取り教育が必要というわけでもありません。サミット・ゼミには現役で京都大学、東北大学、名古屋大学、大阪大学などの難関大学に合格した人が数多く在籍しました。

先取り教育ではない普通の進み方の授業を受ける人たちも十分な合格実績を残すことができます。ただし、先取り教育を受けている人たちに負けないための条件があります。それは各学年の勉強をきちっとこなすことです。然るべき基礎力を築いて高校に入学し、各学年の勉強を着実に積み重ねることができれば大学入試において先取り教育を受けた受験生と十分に戦うことができます。

サミット・ゼミの中学クラスでは、先取り学習に当たる学校の授業の予習はしません。生徒の皆さんが学校の授業を聞かなくなることが危惧されるからです。それは中学の先生方に対して失礼に当たると考えています。私は公教育を尊重しています。しかし、学校の授業の進行が非常に遅くて生徒の皆さんが不安になる場合はその限りではありません。

先取り学習をしない代わりに、中学の中間・期末テスト毎に試験範囲の復習には万全を期します。定期テストの学習を着実に積み重ねればハイレベルの高校にも合格できます。これが中学クラスの基本的な授業の進め方ですが、大切なポイントがあります。それは中学英語の文法は完璧にすることと数学の難しい問題でしっかり考える習慣をつけることです。これらは高校で伸びるための大切な条件だからです。

中学英語を完璧にし、数学における思考力を鍛えて高校に進み、高校の定期テストの勉強にしっかり取り組めば十分な実力を身に付けることができます。ただし、高校の授業では足りない点もあります。進学校でも英語の速読や英作文、特に自由英作文の練習は不足しています。サミット・ゼミの高校クラスは高校の授業で不足しているところをカバーしているという側面があります。

大都市圏の中高一貫校や星稜中学の先取り教育は大学受験に有利になる傾向がありますが、普通の中学・高校で各学年の勉強をしっかり着実に積み重ねれば特段の問題はないと思います。難関大学にも十分合格できます。

私立中受験ブーム?

先月10/23(月)から10/26(木)まで日本経済新聞に「ヒートアップ中学受験」という連載記事が掲載されました。首都圏では空前の私立中受験ブームになっており、以前は小4前後から塾通いしていたのが、小1からでも早くないという状況になっているそうです。文部科学省の調査では21年度の公立小学生の塾代が約8万円と3年前の1.5倍になっています。夏期講習などだけで10万円単位が必要な塾もあるとのこと。驚くばかりです。

高い進学実績を持つ伝統校や、有名私大に進める付属校や系列校の人気が高まり、局所的な過熱現象が起きているそうです。近畿圏も状況は似ています。首都圏や近畿圏のような大都市圏と当地のような地方では進学に関する状況が全く異なります。大都市圏では公立校ではなく私立の中高が選ばれる傾向が強く、地方では公立高校に不合格になれば私立高校に行くのが一般的です。

金沢に住んでいると全く分かりませんが、首都圏での中学受験はヒートアップしています。私立中受験がヒートアップする中、日比谷高校のような東京都立のトップ進学校は説明会を開いています。説明会の対象は中学生ではなく小学生の親子だそうです。ここまでしなければならないようです。中学受験を経験しながら公立中を選び、日比谷高校に進んだ生徒の声が紹介されていました。「中学は色々な家庭環境の友人と、高校は受験で同じ目標を持つ友人と過ごすことができ、とても良い経験になっている。」

この日比谷高校の生徒の声は、石川における中学、高校への進み方で十分であることを物語っています。これを読んでホッとしました。高いお金を出して小1から準備を始めるという首都圏での私立中受験ブームは健全だとは思えません。一切気にしなくても良いのですが、私立の中高一貫校では先取り学習をしていることには注意が必要です。このことについては今後述べるつもりです。

先生の影響力

日本経済新聞の最終面に連載されている「私の履歴書」は私の愛読欄の一つです。今月は前日本銀行総裁の黒田東彦さんのお話しです。大規模な金融緩和でアベノミクスを支えた黒田前総裁の履歴書は興味深いです。11/3(金)は黒田さんの小学校時代のことが書かれ、二人の恩師が紹介されました。その日の最終段落は「小学生の時は友達もできるが、何といっても先生の影響が大きい。鈴木先生と山田先生という素晴らしい恩師に巡りあえたことが、その後の生涯を決めたように思う。」でした。

ドキッとしました。サミット・ゼミには中2生から高3生が通ってくれています。彼らにとって私の存在は小さくないはずです。私が思っている以上に影響力は大きいかもしれません。改めて生徒の皆さんを上手く導かなければならないと思いました。

私自身も小学校、中学校そして高校の先生方のことをよく覚えています。特に、中3時の担任であった今田勇次先生には大きな影響を受けました。先生は生徒との交流を大切にされていました。涙を流しながら生徒を叱ったこともありました。私の生徒の皆さんへの接し方は今田先生がモデルです。また、先生が卒業文集に書かれた言葉は心の中に残っています。

大学時代に自分が学習塾をするとは全く考えていませんでした。19年間のビジネスマン経験を経て、ひょんなことからサミット・ゼミを始めたことは偶然だったのか必然だったのか… とにかく25年間続けることができ約400人の生徒さんと一緒に勉強してきました。これからも生徒の皆さんが私から何かを学び刺激を受けて伸びていけるように、社会に対するアンテナを高く保ち、自分自身の勉強を忘れずに頑張るつもりです。

関係代名詞のメモ

中3生は学校の英語の授業で、中学英語の中で最も難しい関係代名詞を学ぶ単元に入っています。関係代名詞が理解できなければ高校英語は分かりません。それほど重要な文法分野です。先日の中3クラスではこの関係代名詞を説明しました。サミット・ゼミでは先取り学習はしないで、中学生の皆さんが教科書で新しい文法を学ぶタイミングで各分野を説明します。

手元にA4用紙1/4サイズの小さなメモがあります。関係代名詞のポイントをまとめたものです。これ以上分かり易い説明の仕方はないという自慢のメモです。十数年以上前に、ポイントをまとめておこうと思ってメモを作りました。最初のメモの作成以降、毎年中3クラスで関係代名詞を説明する度に、分かり易さの度合いが増しました。メモの内容強化が数年続いて、10年前位に現在のメモになりました。当時は、あれっ、去年より良い説明になっていると思ったものです。

先ずは、メモの内容をホワイトボードで説明した後、教科書の基本文を使って具体的に解説しました。その次の授業では、教室でいつも使っている文法の参考書で関係代名詞を説明して問題練習をしました。さらにその上で、もう一度問題練習をしました。問題練習の後は丁寧に答え合わせをしましたから、中3の皆さんはかなり理解してくれるようになりました。

今月後半に各中学で2学期期末テストが予定されています。関係代名詞はその試験範囲に入ります。今後の中3クラスでは、教科書の試験範囲を復習した上で問題練習をします。万全の準備をして期末テストに臨みます。