塾長からの一言 - サミット・ゼミ | 少人数制の学習塾

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塾長からの一言

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夏期講習・社会

先週の本欄でご紹介したように中3クラスは先週末から夏期講習に入りました。理科・社会は各10回の授業で1, 2年分野を総復習します。社会は既に授業を2回終えました。

毎年の社会の授業で注意しているのは世界人口です。世界の人口は増え続け、国別順位が変わることがあるからです。授業を始めるに当たり、今月初めに世界人口を調べてみました。(データは国連人口基金) 今年半ばにはインドが中国の人口を抜くという報道の通り、インドは14億2,860万人で中国の14億2,570万人を抜きました。そして、初めて世界人口が80億人を超えました。

社会の授業では、今年2023年に初めて世界の人口が80億人を超えたこと、今年インドが中国を抜いたこと、両国の人口は14億人を超えていることを伝えました。また、世界第3位はアメリカで3億人を超えていることも覚えるように言いました。また、GDP(国内総生産)については、アメリカ、中国、日本の次はドイツで、インドがイギリスを抜いて世界5位になっていることも参考として話しました。(データはIMF)

私自身は19年間のビジネス経験があり、学生時代の友人たちは日本経済の第一線で活躍しているので、今でも経済の動きはウォッチし続けています。また、ビジネスや観光で約30ヶ国に行ったことがあります。私の話の中には学校の先生とは異なる内容も含まれているようで、興味を持って話を聞いてくれる生徒さんもいます。

夏期講習後半の社会は歴史になります。歴史の流れについて自分なりに解説するつもりです。また、歴史小説で読んだ興味深い内容を紹介する予定です。地理や歴史を勉強することは今の日本や世界を理解する上で重要であることを生徒の皆さんに伝えたいと思っています。

夏期講習・数学の特訓

今月の中3クラスは夏期講習を見据えた内容になっています。普段の授業は英語・数学・国語200字作文ですが、夏期講習では国語読解・理科・社会も勉強します。6月末の期末テスト、今月初めの模試の後は、夏期講習に上手くつながるように授業を進めてきました。社会の授業は既に実施し、今週末からは1回3時間の夏期講習本番が始まります。

サミット・ゼミの夏期講習の特徴は数学です。英語・理科・社会は1, 2年分野の総復習、国語は評論と小説の読解練習という一般的な内容ですが、数学は3つの分野に絞って徹底的に練習します。その3つの分野とは8月末の模試から毎回必ず出題される方程式応用問題、1次関数と三角形の合同の証明です。これらの分野に強くなれば模試や統一テストの数学の得点は安定します。数学は失敗し易い科目なので、重要分野の強化は戦略的に重要です。

今年の数学はこれまでの授業の流れにより方程式応用問題から始まりました。7/2の模試の後、半月かけて問題を解いてきました。授業内に解くだけではなく宿題のプリントもありましたから、生徒の皆さんは多様な問題に慣れたはずです。模試の問題の難度をやや超えるレベルの問題もありましたからかなりの実力をつけたことでしょう。方程式応用問題はほぼ終えたので、今週後半からは1次関数です。

毎年3月の公立高校入試の数学では、方程式応用問題、1次関数・2次関数融合問題、三角形の合同または相似の証明問題は必ず出題されています。夏期講習でのこれら3分野の特訓は必ず来年3月の公立高校入試につながるはずです。

速読練習の成果は?

7/2に行われた今年度最初の石川県総合模試の結果が出ました。中3クラス4名の英語の成績に期待していました。本年2/16付本欄「新たな試み」で述べた通り、従来は中3の夏期講習後半から始めていた英文の速読練習を今年は2月から始めました。模試過去問の長文問題を使って7/2模試までに8回練習してきました。

結果はまあまあでした。模試の英語の平均点は49.0点でした。89点という好成績を収めた人もいましたが、期待したほど得点できなかった人もいました。私の期待が甘かったのだと分析しています。7/2模試の問題は公立高校入試問題と同じ形式で、会話文・長文の問題文が長かったです。特に長文問題は解くのに時間を要する問題でした。8回程度の練習では全然足りないということだと思います。

今は素直に反省しています。速読練習を早めたことは悪くはありませんでした。回数が足りていなかったことに加えて、速読の練習の仕方についても見直さなければなりません。速読の基礎となる要素の一つは文法です。中3クラスは、模試の後は夏期講習体制に入り、文法の総復習を始めています。今日の中3クラスでは、夏休み中に文法を完全マスターするように話すつもりです。

文法の総復習と並行して速読練習も実施する予定です。設問を解くための読み方というポイントについても意識的に練習しなければなりません。次の模試は8/27で、そのすぐ後には各中学の実力テストがあります。それらのテストで速読練習の成果が確認できれば良いなと思っています。速読をマスターする当面の目標は11月の統一テストなので焦る必要はありません。

考え抜く

昨今、注目される活躍をしている日本人の若者と言えば、アメリカ大リーグ・エンジェルスの大谷翔平選手(29歳、昨日が誕生日)と将棋の藤井聡太七冠(20歳)が双璧でしょうか。彼らが進行形で成し遂げている偉業は「凄い」の一言です。

今週月曜日の日本経済新聞で、藤井七冠の師匠である杉本昌隆八段の写真が目に入りました。「創論」というオピニオン面です。「若手の能力 どう生かす」というテーマで、杉本八段が藤井七冠の育て方について述べていました。「自分の力で考え抜かせる」がキーセンテンスでした。杉本八段によれば、藤井七冠はよくAI(人工知能)時代の申し子のように言われるが、小さい頃から自分の力で考え抜いてきたことが今の強さの礎になっているとのこと。

常日頃から中高生の皆さんには考えることを強調しています。様々な知識と考える力の掛け算で人間の能力が決まるという小柴昌俊東大特別栄誉教授の指摘は的を射ていると思います。思考力は人間の能力を構成する重要な要素です。

藤井七冠の強さの源が「考える」を超える「考え抜く」であることは納得できます。生徒の皆さんに日経新聞の話をしても、藤井七冠は別世界の人と思うかもしれません。しかし、特に数学で、深く考えて難しい問題を解いた時の喜びを味わってもらうことを通じて考えることの重要性を実感してもらいたいと考えています。