塾長からの一言 - サミット・ゼミ | 少人数制の学習塾

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塾長からの一言

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大人になって役立った学校の科目

先週火曜日(3/18)、Yahooのニュースに興味深い記事が流れました。埼玉県のある人材派遣会社が「大人になって役立った学校の科目」に関する調査を実施して、その結果がランキング形式で紹介されていました。調査は2024年12月末に20代以上の全国の男女を対象にインターネットで実施され、499人から有効回答が得られたそうです。

第3位は英語でした。英語を学んだことが仕事や新たな挑戦につながったケースが多かったそうです。「中学校までに習った英語の単語や文法は、実は結構使えるもので、海外に行ったときも中学の試験勉強で覚えたセンテンスなどを駆使すれば結構話が通じたから」という回答が紹介されていました。そうなのです。中学英語は実社会ではかなり使えます! 英語が苦手な高校生は中学英語の復習が有効な方法です。

第2位は国語でした。人との対話、会議などの資料作成、物事の進行など多くの場面で国語の力が必須であるというコメントが多かったそうです。国語が上位にランクインしたことは、星野リゾート代表の星野佳路さんが、発言の内容がしっかりしている人は国語がしっかりしていると語っていることにつながります。(昨年10月31日付け本欄「語学より国語」参照)

そして第1位は算数・数学でした。仕事の様々な場面で、数学に基づいた論理的な考え方が重要であり、学校で学んだ数学が業務に役立っていると実感している人が目立ったそうです。論理的な考え方は、数学を学ぶ過程で身に付いたと思うというコメントが紹介されていました。

数学が第1位は納得の結果です。仕事ができるとは論理的な思考ができる、即ち数学ができるということです。国語が英語の上にランクインしたことはやや意外な感じがしますが、仕事で英語を使っていない人も多く、調査対象が20代以上の全国の男女であることを考慮すれば当然の結果と言えそうです。1位が数学、2位が英語を抑えて国語であったことは、仕事に必要な学校の科目を正確に反映していると思います。「確かにそうだよね。」と思いました。

それと同時に、ゼミでの授業科目について考えさせられました。国語は中3クラスの夏期講習と冬期講習で教えているだけだからです。国語の重要性は私も十分認識していて、国語の勉強法に関するプリントは高校生向け、中学生向けにそれぞれ準備してあります。分かり易い現代文の参考書も貸し出しています。生徒の皆さんの模試での国語の成績をしっかりウォッチして、必要があれば国語の授業をしなければならないと考えています。

高校入試結果を受けて in 2025

昨日(3/19)公立高校入試の合格が発表されました。サミット・ゼミでは4名が受験して3名が合格しましたが、1名は残念な結果になりました。トップ校を受験して残念な結果になった生徒さんの入試得点は悪いものではありませんでしたから、ギリギリのところで手が届かなかったのだと思います。昨日はその生徒さんの気持ちを考えて胸が痛みました。

15歳の春に志望校に不合格になれば、自分の人生を否定されたような絶望的な気持ちになると思います。しかし、長い人生において失敗することは少なからずあることです。成功がずっと続く人生はあり得ません。成功が続く人生を送っている人は周りの人や弱者の気持ちを理解できない冷たい人間になるのではないでしょうか。大切なことは結果ではなく入試までどれだけの努力を積み重ねることができたかです。その生徒さんや昨日結果が出なかった受験生の皆さんには、是非昨日の悔しさをバネに頑張って3年後にリベンジして欲しいと思います。

高校入試が上手くいかなかった教え子の中に素晴らしい人がいます。2020年3月12日付け本欄「挑戦そして感動」でご紹介したAさんです。Aさんは高校入試での悔しさをバネに高校の3年間頑張って実力を伸ばしました。しかし、センター試験で失敗して県外の難関大学受験は困難になりました。苦しい状況に追い込まれましたが、Aさんは逃げることはせずD判定という厳しい判定の金沢大学に挑んで合格しました。

Aさんは現在、東京の大きな会社に勤務しています。先日上京した時に新宿で一緒に飲みました。東京での生活を満喫しながら頑張って仕事をしているAさんといろいろ話して、試験を乗り越えながら自分の人生を切り拓いてきた人間の深さを感じました。失敗することは自分を高めるチャンスだと思います。

公立高校入試 in 2025

石川県の公立高校入試が3月11日(火)・12日(水)に実施されました。翌日の地元紙の朝刊に問題が掲載されましたから、今年も直ぐに英語と数学の問題を解いてみました。

英語は昨年と同じ問題形式で、大問1がリスニング、大問2が英単語の並び替え、大問3が会話文、大問4が長文でした。相変わらずの英文量で、英文の速読ができなければ50分で解き終えることはできません。会話文の英文資料がやや複雑だったので時間的に苦しかった受験生が多かったでしょう。昨年の英語の平均点は48.0点でした。今年の平均点はやや下がると思います。

数学も問題形式は昨年と同じでした。50点割れの平均点が5年続いた後、昨年は50点を回復して51.1点でしたが、今年はまた50点を割り込むでしょう。大問2の確率の小問2が鬼門だったと思います。問題の条件をしっかり理解するのに時間がかかるので、この問題をパスしたかどうかが点数に大きく響いたと思います。他にも難しい問題があったので平均点がかなり下がる可能性があります。

数学の難しさが強く印象に残りました。盤石な実力が必要だと思いました。目標の点数を取るためには難しめの50分総合問題を相当練習しなければなりません。各分野の基本をしっかり固めた上で応用問題を数多く解く必要があります。中3クラスの授業方針は変更ありませんが、50分の時間の使い方や応用問題への取り組み方により注意しなければならないと考えています。

伝えたいこと

大学時代、友人に「大谷は学校の先生に向いている」と言われたものの普通のサラリーマンになった私が、ひょんなことから学習塾を始めて27年目に入っています。天職かもしれないと感じながら頑張っています。約20年間のビジネスマン経験を長い回り道という人もいますが、学生時代の勉強が社会に出てからの活躍の条件であることを伝える根拠になっています。

製造業の商品に当たる授業については自信があります。英語は日本一効果的な授業をしているつもりです。数学は途中計算やグラフの描き方にまで目を配っています。しかし、それは学習塾として当然のことです。私は生徒の皆さんの心にやる気の炎を灯したいと思っています。そして、目標を目指して努力を積み重ねることを実践して欲しいと願っています。こうすれば、揺るぎない「本物の実力」を身につけることができます。

頭が良いから良い高校、良い大学に入れるわけではありません。然るべき努力を積み重ねることができるから合格できるのです。そして、それらの学校では努力のできる向上心を持った友人たちに出会えます。素晴らしい友人との出会いは間違いなく人生を豊かにしてくれるはずです。

石川県の公立高校入試が最終段階に入っています。今週火曜日(3/4)に志願変更が締め切られ倍率が確定しました。中3クラスの皆さんは来週火曜日・水曜日(3/11, 12)に学力検査に臨みます。これまで積み重ねてきた努力の成果が試されます。彼ら彼女らの健闘を祈るばかりです。