塾長からの一言 - サミット・ゼミ | 少人数制の学習塾

サミット・ゼミ
Summit Seminar

塾長からの一言

Principal's blog
News

印刷された単位

今週日曜日(12/8)に第6回石川県総合模試がありました。年間8回受ける模試も、12月の模試が終わると残り2回です。模試の度に気になることがあります。それは数学の解答用紙です。必要な単位があらかじめ印刷されているのです。例えば、日曜日の模試の数学では、1番の(4)の問題は線分の長さを答えるものでしたが、解答用紙に「cm」が印刷されているのです。公立高校入試の解答用紙に単位が印刷されているので、模試でも同様になっています。

何故あらかじめ単位が印刷されているのだろうと思います。面積を答える問題では、設問中に「グラフの一メモリを1cmとする。」と書かれていなければ、答えに㎠をつけると減点になります。また、グラフのある点のx座標を答える問題で、y座標も含めた座標を答えれば誤答になります。入試や模試ではこの点に注意する必要が全くないのです。

中学クラスの数学の問題練習では、単位の有無のミス、座標の答え方のミスが頻発します。成績の良い子たちの間でも頻発します。よくあるのは「値」を答える問題です。値を答える時は単位をつけません。ゼミの教室の中ではミスを繰り返しても、入試や模試では解答用紙に単位が印刷されているので現実として不利益はないと言えるかもしれません。

しかし、それで良いのでしょうか。入試や模試では印刷されているので、普段の勉強では間違えても構わないと思っていれば、社会に出た時に困るだろうと懸念しています。中高生の時に設問の指示をよく確認しない癖がつけば、将来、仕事の書類に書かれた様々な細かな条件をしっかりチェックしないことにつながる恐れがあるからです。細かなところに目が行き届かなければ良い仕事はできません。

中3生の踏ん張りどころ

中3クラスの皆さんは、先月末に2学期期末テストがあり、今月初旬に実力テストを受けています。そして今週末には模試があります。毎年この時期はこれら三つのテストが重なります。それぞれが大切なテストであり、それが三つも重なれば本当に大変だと思います。高校入試が終わった後、11月末から12月初めのこの時期が一番辛かったと話した生徒さんもいました。

勉強の内容としては、英語では関係代名詞が期末テストの範囲でした。2週間前の本欄「中学英語の最重要分野」で述べた通り、関係代名詞は英語が分かるか否かを決める最重要ポイントです。数学の範囲には相似の証明、平行線と比が入っていました。相似の証明自体は2年生の時に学んだ合同の証明よりも簡単です。しかし、相似は高校数学で威力を発揮します。高1で学ぶ「図形の性質」の難問では相似を使うことがよくあります。「縁の下の力持ち」的な大切な分野です。

三つのテスト終了後には、英語は仮定法を学びます。仮定法は英文法の難しい分野の代表であり、中学生が学ぶのは酷であると言える分野です。(2021年度からの新しい教科書に仮定法が入ってきて、ビックリしました。) 数学では、応用範囲の広い円周角の定理の後、中学数学で最も重要と言える三平方の定理を学びます。テストが三つ重なった後に、英数とも重要な分野を学ぶのですから中3生は本当に大変です。

今週末の模試が終われば、その一か月後の冬休み明けの統一テストが視野に入ります。公立高校の受験校を決める判断材料になる非常に重要なテストです。中3の皆さんは高校受験生としての踏ん張りどころに入っています。連続するテストのプレッシャーに負けることなく、自分の将来を自分で切り拓いているのだという気持ちで乗り越えて欲しいです。