人の痛みを知る - サミット・ゼミ | 少人数制の学習塾

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人の痛みを知る

日本経済新聞のスポーツ面に「悠々球論」というコラムがあり、野球評論家の権藤博さんが担当されています。権藤さんはプロ野球中日で活躍し、引退後は中日、近鉄、ダイエーで投手コーチをされ、最後は横浜の監督をされました。「悠々球論」はおそらく2週間毎の掲載ですが、人間観察力に長けている権藤さんのコラムは毎回興味深いです。

先週木曜日(8/10)の同欄のタイトルは「人の痛み知る監督の采配」で、広島の新井貴浩監督に関する文章でした。新井監督は試合状況のいい時も悪い時も、ベンチで穏やかな笑みを浮かべているそうです。もう君たちに任せた、といわんばかりの悟った笑顔がいいと述べています。新井監督自身が現役時代にとても苦労したので、それが選手への「ダメもとでいいんだよ」という思いやりになって表れていると分析されています。

「人の痛み知る」という言葉にハッとしました。中高生の皆さんに安心感を与えるため明るくどっしりと構えているつもりですが、痛みを知るレベルにまで至っているのであろうか… 権藤さんのコラムは私の心構えに良い刺激を与えてくれました。新井監督の穏やかな笑みを参考にしたいと思います。

高校生の皆さんとは全国模試が戻ってきた時に30分の時間を取って個別に面談しています。もうすぐ7月の模試結果について皆さんと面談しますから、人の痛みを知るというポイントは忘れないようにしたいと思っています。彼らの意見、気持ちを十分尊重するつもりです。ただし、本年6月22日の本欄「どこまで言うか」で述べた通り、生徒の皆さんの目標を実現させるためには強く言わなければならないこともあります。この辺りのバランスが非常に難しいです。