どこまで教えるか - サミット・ゼミ | 少人数制の学習塾

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どこまで教えるか

先週の本欄では日本経済新聞スポーツ面に連載されている「悠々球論」をご紹介しました。このコラムを担当されている野球評論家である権藤博さんの人間観察力に惹かれ、毎回興味深く読んでいます。先週の本欄を書くにあたり権藤さんについてインターネットでいろいろ調べてみました。すると、これまた興味深い話を見つけました。

私は知りませんでしたが、権藤さんはアメリカ・フロリダ教育リーグでコーチの修行をされたそうです。日本のプロ野球でコーチや監督を務める前にしっかり勉強されていたことに感銘を受けました。そして、その修行時代の経験から、選手を大人扱いする”Don’t over teach”という主義を貫いたそうです。

この「教え過ぎない」という主義に思わず膝を打ちました。一人一人の選手の個性を尊重して、選手の自主性を引き出すためにover teachしなかったのだと思います。私も同じようなやり方をしているので、親近感を覚えました。

数学ではあまり教えません。各分野のポイントはしっかり教えて、プリントでの問題練習の時は生徒の皆さんの解答に丸付けをするだけです。間違った時は、もう一度考えてもらいます。必要に応じてヒントを出しますが、答えは教えません。生徒の皆さんにしっかり考えて欲しいからです。安易に教えることは彼らの思考力を伸ばすことにはならないと信じています。ヒントの出し方は生徒さんによって異なります。どこまで教えるかは難しい判断です。

英語の授業のやり方は数学とは全く違います。各分野のポイントを説明した上で問題練習をして答え合わせをするやり方で、6名までの生徒さん全体を引き上げます。以上の数学と英語の授業のやり方は中学クラスのもので、高校クラスの授業のやり方はそれぞれ異なります。