女性活躍、はて? - サミット・ゼミ | 少人数制の学習塾

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女性活躍、はて?

日本経済新聞には土曜日に別冊「NIKKEI プラス1」があり、その1面は「何でもランキング」です。先週土曜日(9/7)のランキングのタイトルは『「はて? 女性活躍進めた出来事』でした。1945年の婦人参政権、1985年の男女雇用機会均等法制定などがランキングに入っていました。帝国大学に始めて女性が入ったのは1913年だったそうです。因みに、「はて?」は、日本で初めて法曹界に飛び込んだ女性を描いたNHK朝ドラ「虎に翼」の主人公の口癖です。

私は常々「女性活躍」という言葉に違和感を持っています。何故そんな当たり前のことをわざわざ言わなければならないのでしょうか。しかし、以前は男女雇用機会均等法を制定しなければならないくらいに女性が男性に対して差別されていたということです。私が大学を卒業して日産自動車に入社したのは、その法律が制定される6年前です。お茶入れ、コピーは女性の当然の仕事と思われていました。

私の肌感覚としては、今はもう死語になっている「男尊女卑」的な感覚を持っているのは60代以上の年齢層の人たちで、50代以下の人たちは「女性活躍」は当たり前と感じているのではないでしょうか。男女雇用機会均等法が制定された年に社会人になった人たちは今60代前半です。

今の中高生を見ていると、明らかに女性の方が元気です。女子が生徒会長や応援団の団長になることがよくあります。私が中高生の頃は考えられなかったことです。積極的な女子が少なくない一方、男子は消極的で自分の意見をはっきり言えない傾向があります。「草食系男子」という言葉があります。恋愛や出世にガツガツしない、おっとりした男性のことで20代~30代前半に多いそうです。

今から10年後くらいには、草食系男子が組織のリーダーとなる年代に入ります。しかし、消極的で内向的な男性が組織を率いることをできるでしょうか。積極的、社交的で元気な女性が組織をまとめる役割を担うことになると思います。中高生を見ている限り、男子より女子が積極的である傾向は続いています。むしろその傾向は強まっています。20年後、30年後には、現在とは逆に「男性活躍」という用語が使われることになると予想しています。