語学より国語 - サミット・ゼミ | 少人数制の学習塾

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語学より国語

先週土曜日(10/26)の夜、テレビのチャンネルを変えていると、たまたま気になる経営者が目に入りました。BSフジの番組『人生を変える珠玉のスピーチ「ハタチの君へ』に出ている星野リゾート代表取締役社長の星野佳路さんでした。星野代表が進める星野リゾートのビジネス展開は非常に興味深いです。その星野さんが、若い人たち十数人に世界で通用する人材について語っていました。

星野さんが挙げた世界で通用する人材の5条件は、語学より国語、平均より得意分野、熟慮より主張、リスクよりチャンス、損得より大義の5つです。全ての条件が納得できるもので、「なるほど、確かにそうだなぁ~」と思いながら番組を最後まで見ました。今回の一言では「語学より国語」について述べます。

星野さんはご自身のビジネス経験から、発言の内容がしっかりしている人は国語がしっかりしていると話しました。母国語である日本語の「読解力」「書く力」「伝える力」をベースにしたコミュニケーション力が必要であるということでした。AI時代のコミュニケーションにおいて母国語でのコミュニケーション力が重要であり、語学はAIに任せれば良いと話しました。

語学よりも国語が重要であるという星野さんの意見はよく分かります。高3英語クラスで大学入試2次試験の長文問題を解説する時は、英語の授業というより国語の授業になります。筆者の伝えたい内容を解説するからです。問われているのは正に読解力です。星野さんの話を聞きながら、重要なのはやはり「読み書きそろばん」であると思いました。

もちろん英語ができることは大切であり、高校入試でも大学入試でも英語が必要です。ですから、現代において必要な基礎的学力は読み・書き・そろばん・英語ということになります。今は英語の重要性は言うまでもありません。しかし、星野さんが指摘するように、AIがますます進展してくれば、英語という語学の重要性は小さくなるかもしれません。