星稜の見識 - サミット・ゼミ | 少人数制の学習塾

サミット・ゼミ
Summit Seminar

星稜の見識

明日(1/31)は私立高校の入試があります。中3の皆さんにとって最初の関門です。1/12(日)の模試以降、ゼミでは星稜高校と金沢高校の入試過去問に挑戦してきました。模試の問題形式は公立高校入試と同じですが、私立高校の入試問題は異なります。星稜高校、金沢高校それぞれに「らしさ」を感じます。

授業で生徒の皆さんが入試問題を解く前に必ず自分で問題を解いています。問題を解く上でのポイントを掴み、問題量と制限時間のバランスを確認するためです。今年も冬休み中の冬期講習が終わった頃に、両校の昨年の英語と数学の問題を解きました。星稜高校の英語の問題に驚かされました。それは第2問の問1の発音問題です。

2020年までの大学入試センター試験では、英語の第1問は発音・アクセント問題でした。それを受けてだと思いますが、星稜高校の入試でも発音・アクセント問題が出題されていました。2021年に共通テストに替わってからは全てが読解問題になり発音・アクセント問題は出題されなくなりました。星稜高校がどのように対応するか興味を持っていました。同校は翌2022年の入試に発音・アクセント問題を出題しました。「さすが、星稜」と思ったものです。しかし、2023年の入試にはその問題はありませんでした。「それゃ、そうだよね」と思いました。

大学入試の流れを受けて発音・アクセント問題の出題を止めた星稜高校は昨年2024年の入試で発音問題を復活させたのです。この復活の背景には英語の入試問題を担当された先生方の間で議論があったと推察します。共通テストで出題されないのだから出題の必要はないという意見と、英語にとって発音問題は重要だという意見がぶつかったことでしょう。結果として、出題されました。「英語を勉強する時に単語の発音に注意しましょう!」というメッセージになったと思います。星稜高校の見識を感じました。

因みに、出題された2問の内の一つは’first’の’ir’と同じ発音の単語を選ぶものでした。私は日本人にとって難しい発音の違いが二つあると考えていますが、その内の一つです。’heard’と’heart’の発音は違うのです。発音問題を復活させただけではなく、素晴らしい問題を出題しました。さすが、星稜!